クロッキー作品群2004 JUN10のための

モデルたけしのポージングメモ

 1ヶ月前、小さい国へ行こう!と思いたち、リュック1つを持って出かけた。日本は小さく狭いのか? 世界中を見渡せば、日本より小さい国は過半数を越える。日本の小さな島、都市、さらには、巨大な建築物より小さい国もある。私は、憧れの国のあるヨーロッパ行きの飛行機に乗り込んだ。日本にも、かつては無数の小国があった。そして、歴史の流れの中で、国境線はなくなり、今の形へと変わった。世界中で行われてきたことであろう。しかし、21世紀の現在、国として存在する、かつての小国であり現在も小国である国がある。自治を守りぬいた結果? 自治権が欲しくて土地を買い足した結果? 権威の象徴?・・・ただ、今、その国がある。素晴らしいことである。国境の意味など必要ない。そう思いながらも、国境線を見るたびに、その国の人々の歴史に敬意を払わざるをえなかった。それぞれの国に国土があり、空気がある。ここで、もう1度、空気を感じてみたかった。因みに、日本国の面積は 37万7863.66km2


第1シリーズ: バチカン市国(State of the City of Vatican)
面積 0.44km2
イメージ: 白
 約10億6千万人とも言われる信者を擁するカトリック教会の最高機関。サン・ピエトロ寺院が見えた。バチカン市国だ。サン・ピエトロ寺院だ。サン・ピエトロ寺院だ。

第2シリーズ: サンマリノ共和国(Republic of San Marino)
面積 60.57km2
イメージ: 褐色またはグレイ
 世界最古の共和国。国境の町は「税関」という名前だった。国境線があり、税関という名前もあった。ただ税関はなかった。首都は城塞都市サンマリノ。山の上に浮かぶ城。夜は人通りは絶え猫が闊歩する。朝、砦が浮かんだ。再び、税関のない税関へ。何度国境線を行き来しても税関のない税関。

第3シリーズ: モナコ公国(Principality of Monaco)
面積 1.95km2
イメージ: 青
 リヴィエラのシンデレラ、高級リゾート、世界1の治安、そして・・・傾斜の街。街中に張り巡らせられたエレベーター。夜中も白昼の光。路地裏も光。カジノ。夜中の道は迷路である。1度掛け違えば戻ることはできない。エレベーターに乗っても・・・

第4シリーズ: リヒテンシュタイン侯国(Principality of Liechtenstein)
面積 160km2   
イメージ: 緑
 アルプスの美。この国の名物は…「国」である。峠を越えると町が見えた。国境の旗が見えた。この国はどこまでも緑色である。国境のライン川と、その向うに隣国が見える。でも、ここは、リヒテンシュタイン侯国。

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