クロッキーF美術館コレクション vol.2006 a 4

24 picters
A2 (626mm x440mm, thin paper)
sumi

<画 材> 墨汁、A2上質紙
<時 間> 3分固定
<モデル> り え

note
1 名古屋初登場のモデルさんだった。

2 始める前に15分近くレクチャーをした。モデルさんに話を聞くと、ほとんどクロッキー経験がなく、教えて欲しいというからだ。私は、身体のひねりと左右のバランスの2点だけをトレーニングし、ポーズ中、必要があれば指示する旨を伝えた。結果としてポーズ中、私が指示することはなかった。

3 いつもの濃い墨を使ったが、音は出なかった。初めて出会うタイプだった。静かに描きすすめた。水を使うことも、雰囲気を捉える余裕もない。今は見ることだけに専念しなければならない。作品も結果も関係なく、ただ正確に見て、見るという行為に集中して。

4 不思議なことに、私が見ているものはモデルが今ここで見ているものと等しく、それは結局のところ、どのような方法をとっても掴むことができないものだった。いつもの激しく力強いタッチは全く役に立たず、ただ静かに描きすすめるより他になかった。

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