クロッキーF美術館コレクション vol.2007 june 27

27 picters
A3 (420 x 297, thin paper)
pencil

画  材: 鉛筆、A3上質紙
時  間: 3分(2時間連続)
モデル : かずみ

note
 2時間連続、休息なしのクロッキーは初体験だった。

 事前の打ち合わせでは、長い息抜きを挟むつもりだったが、クロッキーを始めると、40分を過ぎたあたりからモデルさんの調子が上がってきた。エアコンの設定を20度Cに下げた。描き手の中には、寒さを感じている人もいらっしゃったが、モデルさんは終了時間いっぱいまで、ひねりが良く効いたきついポーズを多用し、快適に飛ばしていた。

 私は、久しぶりに自分のクロッキーだけに集中できた。初めは、コンテやクレヨン等いろいろな画材を試したが、上手くいかなかった。作品として面白いものを作ろとしたことが失敗だった。

 しだいに、いつもと同じ鉛筆だけを使うようになった。無駄な線、力が入り過ぎている線が嫌だったけれど、今の自分の力量ではどうにもならなかった。それでも、3種類の鉛筆を使い分け、芯の濃さや粒子、タッチの違いを楽しめるようになった。B5を標準として、B3とB7を入れた。

 消しゴムも使ってみたが、これは現在の力では無理だった。もっと優しい線、つまり、消しゴムを使わなくとも消え入ってしまうような線がなければ、画面の中で融け合わないと分析している。もっと力を抜いた線を描きたい。

 紙は純白より、黄なりのものが良かった。

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 自室で見直すと、モデルのポーズは10秒程度しか続かないほど厳しいものだった。書いている時も感じていたが、あまりに厳しいので優しい線を出したり、細やかな表情をつけたりできなかった。ポーズ自体も揺れ動いていた。このことを、もっと明確に意識できれば、現場で違った表現を追求できたと思う。これは完全に私の失敗だ。まだまだ追求できたはずだ。

 最後にメモしておくことは以下の通りである。
・今回の2時間連続でも疲労感がない。
・小さなサイズの紙にも慣れてきた。
・次は3時間連続に挑戦したいが、おそらく簡単にクリヤーできるだろう。
・クロッキーはモデルと共同して作業する要素が強い。
・平面に定着させるという「もどかさ」と自分の戦い、画面に新しい線や美が生み出させれていくことが楽しくて仕方ない。
・自分は、2次元の絵画が好きだということ。
・技術的にも精神的にも、恐ろしいほどに未熟であること。
・そんな稚拙な作品でも発表することに、義務を感じるような使命感を持っていること。

 余談:2次会はビールを飲み、かなり大声で叫びまくっていたように思う。学生の頃は、こんなはた迷惑な宴会ばかりだったと思い出しながら、ラスト客は終電に乗った。

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