クロッキーF美術館コレクション vol.2008 dec 9

20 pictures
A3 (420 x 297, thin paper)

画 材: 鉛筆(カステル)、A3上質紙
時 間: 指定時間固定
モデル: ヴァリー
写真資料

note
 製作中、これは芸術なのか猥褻なのか自分でも判断に迷うほどだったが、意識の中では猥褻ではない。もし、そうなら違う行為に発展してしまうし、作品として作られることはない。シーレ自身も同じような製作行為をしていたのだろう。

 陰部は見慣れていないから、何度も描く練習をする必要があるし、そもそもそれは人体の中心部に位置しているから、中央を曖昧に描くことは焦点が完全にぼけてしまう。今日は座って描いたので、目の高さが陰部の高さに近かった。これは、見下ろすように描いたシーレよりも強く説得力がある。

 これらの一連のシリーズは、私のこれまでのクロッキーとは別で、明らかに平面作品としての要素を含んでいる。ただし、私は世の中にん何かを問おうとしているのではく、純粋に製作をすることとを楽しんでいる。これも、これまでとは違うことだ。

 今回発表したものの他に、現在の私の立場では発表できない作品を作ろうとしている。それらを公表するにあたっては、社会的な背景や影響を十分に考慮しなければいけなので、タイミングを間違えないようにしなければいけないと思う。これは、誰もがアクセス可能なインタネットの世界のバーチャル美術館であり、十分な美術教育を受けていない人や経験や持たない人が、間違った認識をする危険性をはらんでいるからだ。

 このような行為は、私の長いクロッキー活動の中で絶対に必要な部分を占めると思う。また、見せることを主眼とした作品作りも絶対に必要なことだ。

 本能というレベルで見た時に、それは絶対に必要なことだろう。

 私はイマジネーションで描くのではなく、実物を見て描いている。それは同じ経験をしたことがない人にとっては、猥褻・倒錯行為のように感じであろう。実際、後日冷めた頭でこれらの作品を見ると、自分でもどのように受けとってよいのか迷ってしまう。かなり、経験を持った鑑賞者や画家が、ウォームアップされた感性をもって鑑賞しなければいけない質の作品であることは間違いない。

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