クロッキーF美術館コレクション vol.2009 Mar 15

15 pictures
A3 (420 x 297, thin paper)

画 材: 鉛筆、A3上質紙
時 間: 指定時間固定(90分)
モデル: ヴァリー

note
 メガネを外し、室内の電気を暗くして描いた。自分が年を重ねて視力が衰えた状態を想定しながらクロッキーをすると、手の動き(筋肉)も同じようにスピードや筆圧が落ちた。それでも、クロッキーの描き初めから終わりまで、モデルを良く観ることも描くこともできたように感じた。この調子なら、80歳になっても問題なく制作ができるだけでなく、深みを増しそうなことを感じた。また、画面にピントが合ったり合わなかったり、鉛筆の濃淡に色彩を感じたり感じなかったり、視覚における明らかな感覚の違いを意識することができた。非常に不思議な体験だった。

 さて、数日後に作品を見直すと、さほどではなく、記憶を使って描いているように感じた。記憶なら記憶ということをハッキリと意識した方が良いと思う。記憶を使うなら、同じモデルを何十年か後に描くことによって、初めて効果を得ると思う。今は連続して描いているので、現場で発見することの方が多いからだ。

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