クロッキーF美術館コレクション vol.2009 May 12

20 pictures
A3 (420 x 297, thin paper)

画 材: 鉛筆、A3上質紙
時 間: 2分、3分、3分、5分、5分固定
モデル: み こ

note
 休息中に、描き手さんからたくさんの質問を受けた。その質問に対する受け答えの一部を紹介する。

 クロッキーは人生に等しい。したがって、一般社会のルールや常識は教えることはできるけれど、個人にとって最も大切なことは教えられない。人生は、悩みながら模索しながら喜びながら楽しみながら発見しながら工夫しながら創作しながら歩むこと描くこと、だからである。その方法は、時間と空間と状況と相手とモデルによって刻々と変化するものであり、永遠や普遍とは無関係である。自然や宇宙は止まることなく動き続け、それらの科学的な法則も進化し続けている。

 描き方がわかったと満足することは、描き方がわからないといって立ち止まることと等しい。前者は勘違による自己循環状態であり、後者は活動停止状態を意味する。変化しない進歩しないという点において等しく、いずれも放置すれば病となる。

 「描き方がわかった」と叫ぶ人がいたら、「何がわかったのか」教えてもらうと良い。多くの場合、それは数学の世界のように人為的に定義されたものだろう。その定義の中で解決することは、解決したと同時に『創造の世界』から外れる。したがって、より高いレベルの創造者を目ざす者は、定義そのものを創ろうとすれば良い。

 描き方を全て教えることは誰にもできない。何かを教えて欲しいと望む人は、教えてもらったことを素直に受け入れて学ぶことが必要である。それが教えてもらう、ということである。さもなければ、創造者として神のように自分だけを信じて変わり続けるしかない。

 気持ち良い、涙が出るような、爽やかな、トランスするような、素晴らしい、感動に満ちたクロッキーをしたい。

 今回の作品については、直近に行ったクロッキー講座の影響が出た。

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