クロッキーF美術館コレクション vol.2009 Nov 7

21 pictures
A3 (420 x 297, thin paper)

画 材: 鉛筆、A3上質紙
時 間: 指定時間固定
モデル: ながあめ
小道具: ワンピース、アクセサリー、黒のタイツ、白のショール

note
 FMラジオを流しながら描いたのはこれで3回めで、それは前回ともう少し前のことだった。私は、何も考えないようにしたり集中力を高めたりするためにラジオを使うことはしないが、少しはできるようになってきた。もともと雨音(よほどの豪雨以外ないなら何でも)は好きなので、同じように意識すれば良いのである。

 ただし、ラジオかの出演者(ドキュメンタリー映画の監督)が「自分が120%の力で撮影し続けて倒れそうになっていたら、撮影している音楽家から『観客を見てご覧よ。感動しているだろう。30%ぐらいの力で観客を感動できなければ、それは才能がないと言うことだよ』と言われて驚いた」と発言していたので、その影響を受けて力を出さないようにした。しかし、これとは全く逆の話(とあるサッカー選手談)を先日聞いたばかりだったので少々戸惑った。その話は「自分は楽しくサッカーができれば良いと思っていたけれど結果が残せなかった。しかし、日本を代表する野球選手が毎日全力で練習をしている姿を見て、心を変えて一生懸命練習し、今年は結果が残せた」と告白していた。

 この2つの話を統合し、クロッキー用にアレンジすると次のようになる。

 常に全力を出すことは比較的簡単なことであり、それは熱心な初心者なら誰でもできる。熟練した描き手は、力を抜く時間や場所が必要なことを知っているし、モデルを目前にした時にどれだけの力を出せば良いか適切に判断することができる。もちろん、その基礎となるモデルを使わない基礎訓練や準備は十分にしなければいけない。

 力を抜くのは容易なことではないことを知らなければいけない。本番では30%〜120%の範囲で自分をコントールする。具体的にどうすれば良いかは毎回、1ポーズ毎に、1ポーズの中でも変化するので具体的に記述するのは至難の技である。ただ、このHPにはそうしたクロッキー中の変化を詳細に記録しているものがあるから、それらを参考にすることは有効だし、私も時間が許す限り『力の抜き方』に焦点を当てて記述することは有意義なことだろう。

↑ TOP


Copyright(c) 2009 All rights reserved.