note
初めは、最近考察している『描く前の爆発的エネルギー』の実験をするために、『ポーズ前のモデルを見ない』ようにしましたが、すぐに予定を変更しました。理由は2つあります。1つは1ポーズの時間が短いこと(2分)、もう1つはモデルがすぐにポーズを決めることです。私は、自分とモデルをシンクロさせようとしましたが、いきなりの予定変更だったので、上手くいきませんでした。ただ、シンクロさせるために『ポーズ前のモデルを注視することが重要である』という仮説は、今回も成立していたようです。
それから、途中でモデルが持っている女性の優しさに気づき、それを表現しようとしました。鋭いエッジの効いた線や音を立てて描く線は、彼女には似合わないようです。最後の作品のように、強弱やポイントを効かせる表現より、全体としての調和が重要であると感じました。私が感じたままに優しく伸びやかに感性豊かに描いた線は、実際の肢体とは違うのですが、彼女の特徴や表現しようとするものを捕えることができるのではないか、と思います。この作品は2分ですが、もう少し2分ポーズを連続して描きたかったです。
右図:今回のクロッキー作品群のindexに使ったもの。この初めに描いた2分クロッキーは、彼女の女性らしさよりも、動きの面白さに目がいっています。
また、時間配分は主催者が主導権を握らないと困ることも分かりました。これについては大反省です。