クロッキーF美術館コレクション vol.2012 Jan 10

24 croquis
(420 x 297, pencil)

画 材: 鉛筆、A3上質紙
時 間: 4分、3分、2分、5分
モデル: ながあめ
小道具: 竹 刀

note
 今日はクロッキーFの描き初め。新春らしく、和な感じのモデルさんをお招きしました。

 さて、私の課題は何の変哲もない紙を1つの白い立体のように感じることでしたが、今日はできませんでした。紙は紙のままでした。しかし、モデルさんの塊や意識が見えてきました。これは立体ではありませんが、明確な形を持っていました。形あるものを写すことは簡単なので、すぐにそれを描くことにしました。

 もう1つの課題は、紙を削り取る作業をすることです。でも、これもできません。紙は紙のままで四角い平面のままです。それでも、削るような感覚が欲しかったので、画面の中における削る場所を探す時間を取りました。これは最近しないことです。どれだけ時間を使ったのかわかりませんが、20秒ほど使ったような気もします。中心になるもの、自分が書きたいものが削り出されるように、適切な紙の部分を探りました。この感覚は面白かったし、うまく部分を探ることができたと思います。この感覚を石(紙)全体に広げることができれば、前回のクロッキーと合わせて新しい1つの技法の完成になるような予感がしています。

 それとは別に、モデルさんは1人ずつ持っているものが違うから、あやこさんとながあめさんを同じ手法で追求することはできない、と確認できました。1つの方法を確立するためには、連続して同じモデルさんを続けなければいけない、ま、当たり前のことですね。

 それから、今日は完全な初心者の方がいらっしゃいました。「私は絵を描くのが始めてですから描き方がわかりません」とおしゃるので、私は鉛筆の持ち方を教えてあげました。どんな持ち方をしても良いことを教えました。このアドバイスの反省点は、鉛筆は持つものである、という先入観を植え付けてしまったことでしょう。2本の指でぶらぶらさせながら描いても良いですよ、とも教えましたが、もっともっと意外性のある鉛筆の使い方があるような気がします。紙で鉛筆に描くような。それが描くという行為です。

↑ TOP


Copyright(c) 2012 All rights reserved.