クロッキー F 美術館

クロッキーとは、Fって何?


1 フランスで生まれたクロッキー
 クロッキーという言葉は、フランスで生まれました。フランス人にとって、クロッキーはクロッキーです。英語では「Sketch(スケッチ)」、日本語では「速写(そくしゃ)」と訳すことが多いようです。その言葉の使われ方は、時代によって変化し、国によって異なります。

2 クロッキーの時間
 短い時間で描くことをクロッキーといいます。しかし、その時間は決まっていないので、自分勝手に決めることができます。1分間は私にとって長い時間ですが、あなたにとっては短い時間かも知れません。一般には数分〜数10分で描くことをクロッキーといいます。

3 クロッキーで描くもの
 クロッキーで描く対象は、何でもオッケーです。犬でも水でも太陽でも夢でも、何でもオッケーです。短い時間であれば、何を描いても良いのです。

4 人物クロッキーとは
 人物クロッキーの日本語訳は、人物を速写することです。ヌードでも着衣でも、大人でも子どもでも、男でも女でも構いません。一般的には、短い時間という制約(特徴)を活かすために、人物の動きや躍動感を描くことが多いようです。

5 クロッキーFの独自性
 クロッキーFは、私が独自に定義した活動の名前です。私はまず、「連続した1分間〜30分間で人物を描くこと」をクロッキーと定義し、さらに、「作家とモデルがつくる精神世界をテーマとするクロッキー」をクロッキーFとしました。なお、この活動に集る人々も同じ名前で呼びます。

6 クロッキーFの目的
 クロッキーで人物の精神世界を描く目的は、次の4つです。
(1)作家が楽しむこと
(2)モデルが楽しむこと
(3)精神世界を探索すること
(4)鑑賞者が楽しむこと

7 まとめ

クロッキーFとは
 連続した1分間〜30分間で人物を描くこと

(1)対象は人物モデルに限定する
 ただし、一般的なクロッキーの定義では、人物(自然)だけでなく、リンゴや椅子などの人工物を含む物体、および、それらの現象を対象とします。

(2)対象は『5感によって知覚できない事象』を含む
 一般的なクロッキーは、視覚による情報にもとづいて描画しますが、クロッキーFは、『いわゆる五感で知覚できない事象』まで描画しようと努めます。つまり、視覚・聴覚・平衡感覚(重力)・触覚・味覚・嗅覚などの感覚器官を超えたものを受け止め、それの表現を目ざします。

(3)時間は1分以上とする
 1分未満でも十分に描けますが、このページでは連続して専用モデルを描く場を想定しているので、1分未満を連続させるのは非現実的です。もちろん、1枚の紙に複数のポーズを描く方法をとるなら可能です。

(4)時間は30分までとする
 描き手はどれだけ長時間でも大丈夫だが、筋肉を固定しているモデルの負担を考えて30分以内とします。ただし、モデルの精神状態が特別な場合は延長可能です。

(5)休息を挟まない
 描き手やモデルが休息を入れたら、その時点で1つのクロッキーは終りです。

2010年2月4日(立春)公開

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問い合わせ:クロッキーF美術館

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