第7章 photograph
デジタルカメラの準備1 一眼レフ(いちがんレフ)というカメラ
レンズ交換ができる一眼レフ・カメラを準備して下さい。撮影目的に合わせて、『カメラ・ボディー』と『レンズ』を自由に組み合わせることができるからです。レンズとカメラ本体が一体化しているものは、表現の幅に限界があります。
一眼レフの『レフ』は『反射』という意味です。このカメラは、実写像を鏡に反射させてファインダー上に写し出す構造なので、正確な構図とピント合わせ(ぼけの確認)が可能です。せっかくモデルを撮影するのに、液晶画面だけのカメラはあまりにお粗末です。
2 カメラのボディー
もし、あなたがボディーの購入を検討しているなら、次の点に注意すると良いでしょう。なお、私がメインに使っているボディーはニコンD700です。フルサイズ画面で、ほとんどのニッコールレンズが使えます(2009年購入、約25万円)。ボディーを購入する時のポイント
(1)手に持った時の感覚
・横画面だけでなく、縦位置にしたときの感覚も確かめる
・ある程度重くても、バランスが良ければ問題ない
(2)シャッターの感触
・シャッターを切ったときの手ごたえ
・心地よいシャッター音は、あなたのテンションを高める
・シャッターを半押しした時の感触
(3)シャッターのタイムラグ
・限り無く0秒に近いこと
(4)ファインダー視野率
・対実画像100%をお勧めします。視野率が低いと、腰がひけた写真になるだけでなく、四隅が甘くなります。私が現在使っているカメラは95%なので、かなり不満です。仕上がりとの違いは5%だけですが、その差はとても大きいものです。これをカバーするために、私は本当にギリギリまで対象(モデル)に迫って撮影するようにしています。そうすることで、逆に自分に厳しい態度っています。
(5)有効画素数
・800ギガ・ピクセル以上なら気にしなくて良いでしょう
(6)価 格
・そのメーカーの最上機種を買いたいものですが、現在の私には無理です
(7)交換レンズ
・次に述べるようなレンズを装着できるか確認して下さい3 交換レンズについて
交換レンズは、(1)標準系ズーム、(2)広角系ズーム、(3)マクロ単体、(4)望遠系ズームレンズの4本があれば完璧です。1本ずつ買い揃えたい人は、上記(1)から(4)の順に購入していくと良いでしょう。私が愛用しているレンズは(1)〜(3)の3本です。次に、レンズを購入する時のポイントを記しますが、いずれの場合も、レンズの明るさが非常に重要です。とくに、人物写真を中心に撮影するなら、明るいレンズ(F2.8以下)を選びます。同じ画角(倍率、焦点距離)でも購入価格は2倍、4倍と跳ね上がりますが、それだけの価値があります。なぜ、価値があるのかは別ページ『美しいぼけを狙う』で紹介します。
交換レンズを購入する時のポイント
(1)標準系ズーム
・1番はじめに欲しいレンズ
・明るさがF2.8に固定されているものが良い
・24mmから135mmまでのもので十分
・金がない人には、50mm(F1.4)の単レンズをお勧めします。これ1本で広角のようにも望遠のようにも撮れます。むしろ、ズームレンズを買うより、この標準50mmの明るい単レンズだけで勝負する方が、よく上達します。
・私のレンズは35mm-70mmズーム(F2.8、2002年頃購入、約8万円)(2)広角系ズーム
・値段が張るので、初級者なら20mm(F2.8)、または、24mm(F2.8)の単体レンズ1本をお勧めします。※フルサイズ画面でないなら、14mm(F2.8)または18mm(F2.8)
・私のレンズは17mm-35mmズーム(F2.8、2004年購入、約20万円)(3)マクロ単体レンズ
・60mm〜105mmの明るいものを1本
・私のレンズは105mmマクロ(F2.8、1995年頃購入、約4万円)(4)望遠系ズーム
・モデルから遠い位置から撮影することになるので、お勧めしません。大きく撮影したいなら、望遠レンズに頼るのではなく、あなたがモデルに近づいて下さい。1歩でもモデルに近づく、これが写真撮影でもっとも大切なことの1つです。なお、背景をぼかして撮りたいという中級者には、135mm(F2.8)の単レンズをお勧めします。その場合、モデルとの間にある程度の距離がとれるスタジオが必要になります。
・私は現在持っていません(必要になったら買います)2010年1月5日公開