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クロッキーF美術館コレクション vol.2012 Mar 9

18 croquis
(420 x 297, pencil)


動画:クロッキーの描き方12mar9-03


動画:クロッキーの描き方12mar9-16

動画:クロッキーの描き方12mar9-17

画 材: 鉛筆、A3上質紙
時 間: 指定時間固定
モデル: ocotea
撮影機材:ニコンD700、24-120(f4)
動 画:
クロッキーの描き方12mar9-031617

note
 ラジオ体操みたいな準備運動をつくると良い、と思いました。単純観察描法はウォーミングアップですが、筋肉や関節の準備運動を切り離せば、その目的がより明確になるからです。

筋肉や関節の準備運動
(1)直線的、ハッチングのような動き
・人さし指と中指による動き(操作性が高く、意図的になって失敗しやすい)
・手首のスナップ(素早く安定した比較的長いストローク)
・手首によるもの(画面との角度を変え、手首を動かす方向を変える)
・腕全体を固定し、下腕全体の筋肉を振動させる(操作性が低く短い)
・肘だけの動き(訓練しないとできない)
・肘と手首によるもの(長いストロークができるが安定しない)
 ※手首のスナップは始め、または、終わりに大きな変化をもたらす
 ※スナップを効かせるときは、画面を手の甲(手の平)を垂直にする
・肩(球関節)は安定しない
・肩と肘を連動させると、非常に強く長い直線ができる

(2)曲線、円運動のような動き
・指先だけによるもの(操作性が高く、意図的になりやすい)
・指と手首によるもの(指と手首を連動させるのは意外に難しい)
・肘によるもの(強い1本の線ができる)
・肩によるもの(手首が動かないように手の平を上に向けて練習する)

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ocoteaとの会話から
 今日は、ばさっと羽根が生えた自分をイメージしていたそうです。その羽根を使ってポーズすることで、知らない自分を生き直す、思い出すわけです。残念ながら私には羽根が見えませんでしたが、お互いに研鑽を積めば、ティンカーベルの羽根が見たり表現したりできるようになると思います。

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ワークショップとクロッキー
 演劇界はワークショップ、美術界は体験型のものが流行っています。その他、いろいろな分野で体験型や参加型のものが流行っていますが、クロッキーは教師による技法伝授がメインです。まあ、それはそれで必要ですが、絵画教室や学校教育も同じような方法を取り入れる機会が多くなっていくでしょう。私は中学校理科の普通授業で、生徒が教壇に立って教える授業をたくさん行っていますが、この方法は10年後の日本教育界の1つの潮流になでしょう。ただし、主流になることはないと思います。教師に高い能力が必要だからです。グループ学習や個別学習で友達どうしで教え合わせることと一斉授業で教えさせることは一線をかくします。

 話が脱線しましたが、絵画教室で生徒どうしが教えあうことは稀です。先生によるご高評はあっても、生徒どうしの合評会も稀です。しかし、美の絶対的基準が失われた現代では、一方通行はありえません。

 私はクロッキーFで合評会を行っています。手探りの状態ですが、それは参加者も同じことです。私が指導者となるワークショップにすることは簡単ですが、それでは面白くありませんし、従来の絵画教室の延長線上です。私はワークショップとも体験型のものとも違う合評会、観賞会、技術研鑽会を創ろうと考えています。

 それから、ocoteaが目指す演劇は、観客とのエネルギーの交流だそうです。これは私が描こうとしているモデルのエネルギーと通じるものがあります。しかし、モデルと作家のエネルギーの交流はクロッキーの基盤や常識であり、作品づくりには別の時空間を準備しなければいけないと感じています。モデルや作家とは直接関係がない鑑賞者を感動させるための活動が必要です。

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