中学校理科の復習1 のページを提示しました


      == 中和反応と塩(えん) ==

 <本時の狙い>
 1 最も簡単な中和反応につて理解を深める
     HCl + NaOH → H
O + NaCl
      (理解できない生徒については丸暗記)

 2 入試の出る中和反応は次の2つであることを知らせ、理解
  させる
  1) 塩酸と水酸化ナトリウム(上記)
  2) 硫酸と水酸化バリウム
    H
2SO4 + Ba(OH)2 → 2HO + BaSO4

 3 中和反応によってできる塩は、規則正しく考えることによ
  って求められることを気づかせる(全員)

 4 理解度の高い生徒には、プリントで求めた塩の中和反応式
  を書かせ、係数の理解を深めさせる

 <教師の準備>
       自作プリント


 <授業の流れ>
 1 自作プリントを配り、本時のねらいを知らせる

 2 「最も代表的な中和反応何か?」と発問し、次の反応式を
  確認する
       HCl + NaOH → HO + NaCl

 <板 書>
  

 3 水素イオンと塩化物イオンについて確認する

 4 『塩』について確認する
  塩とは、中和反応で残ったもの  (←ただし、適切ではない)

 5 プリントの『酸』を記入させる
  ・ 教師が、塩酸、硝酸、硫酸、炭酸、酢酸を板書する
  ・ 生徒が、その化学式を記入する

 6 『酸』の分子モデルを教師が確認する
  ・ 水素イオンの色は、赤とする
  ・ 硝酸のところで『原子団』について知らせる
   原子団とは、いくつかの原子が集団で1つの働きをするもの
  ・ B組では、炭酸を上図のように表現した。これについては、
   そのまま消さずにおき、原子の数が同じであることを確認さ
   せた。

 7 『アルカリ』について
  ・ 教師が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグ
   ネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムを板書する
  ・ 生徒が、それらの化学式を記入する
  ・ 教師が、それらのモデルを示す

 8 それらの酸、アルカリによってできる『塩』を記入させる
  ・ 興味の無さそうな生徒を指名し、塩酸の列を全て答えさせる
  ・ その時、塩素が2個になる場合については触れない
  ・ 暫くしてから、理解が不足していそうな生徒を指名し、
   硫酸マグネシウムについて答えさせ、板書する

 9 陽イオン、陰イオンの数について合わせる  
  ・ 塩酸の列について、塩化マグネシュウムから順に、
   水素イオンと水酸化物イオンの数に着目させる
  ・ 第2列、硝酸については、NO3全体をカッコで括ることを
   再確認する

  <板 書>

  ==<生徒の様子>==================
  
1 HCl + NaOH → HO + NaCl
    については、ほとんど理解できていた

  2 原子団の理解度は、初めてであったが良好

  3 H2SO4 + Ba(OH)2 → 2HO + BaSO4
    については、係数が分からない生徒が5、6名

  4 『規則的に塩を求める』ことは全員できた

  5 理解度の高い生徒には、塩の中和反応式を書かせたが、
   係数の確認をする時間がなかったことが残念である。

  ===========================

  <本時の考察>
  ・ 教科書では『原子団』の概念を扱っていないが、
   これを押さえることで理解度は飛躍的に増した

  ・ 水素イオンと水酸化物イオンのモデルについては、
   教師の工夫が、今1つと感じた。

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(以下余白)