このページは中学校2年理科『化学』/takaの授業記録2003です

元素と原子の違い

原子は「物質を構成する最小の粒」として説明できますが、
元素を一言で説明するのは難しいようです。

エレメント
元 素
アトム
原 子

物質を構成する最小の粒
(原子核内の)陽子の数で分類
113種類

(2004年9月29日現在)

さらに、
中性子の数(原子核の質量)で分類
3000-6000種類

 元素の性質の変化には周期性があります。これを順序よく並べたものを元素の周期表と言います。

 原子の周期表ありません(間違いです)が、中学生レベルで「同位体(下を参照)」まで理解させるのは難しいので、あえて原子の周期表として指導しています。

原子番号によって分類される
(原子番号)=(陽子の数)
  1番:水 素
  2番:ヘリウム
  3番:リチウム
  ・
  ・
  ・
 92番:ウラン(自然にある最も重い元素)
  ・
  ・
  ・
113番:名前なし(2004年9月29日、日本の研究チームが1個だけ合成、発見。人工的に作られた最も重い元素。質量数278。世界的に認定され、命名されることを期待!)

原子番号が同じでも、(質量数が異なる)同位体がある

例:水素原子は3種類
 1 軽水素原子
 2 重水素原子
 3 三重水素原子


補足: (炎色反応など)原子のいろいろな性質は、原子核の回りを飛んでいる電子によって決まる。

補足1: 「水素元素」とは言わない。ただ単に「水素」と言う。 補足1: 「水素原子」と言った場合、軽水素原子をさすことが多い。中学生レベルで、3種類の水素原子を説明し、さらに、元素の意味について説明を加えるのは無理があるでしょ!
補足2: 「水素」と言った場合、水素分子を意味することが多い。

 中学校の現場では、元素を説明する必要はないでしょう。元素=原子として、原子についての理解を深めることが先決だと思います。実際の授業では、1つでも多く興味ある原子の性質を学習することが大切です。原子と分子の違いも重要です。これらを十分に理解した上で、さらに学習を深めたいなら、次の手順で『元素と原子の違い』を学習して下さい。正しく元素について理解することは、一般的に考えているよりも容易ではありません。元素(エレメント)という言葉が、紀元前数1000年から使われていることも意味を複雑にしている一因でしょう。

原子の定義
(物質を構成する最小の粒)

原子の構造
(原子核と電子)

原子核内の構造
(陽子と中性子)

原子の質量の求め方
(陽子+中性子)

同位体の存在について知らせる

具体的な同位体の例

原子量の求め方

元素の定義
(同位体の定義)

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