このページは『Mr. takaによる、若手教師のためのワンポイント・レッスン』です。

第14章 部活動

1 部活動の目的、目標

1 法による、部活動の位置
 2011年2月現在、中学校における部活動は、教育活動ではありません。各学校の学校長が認めた課外活動です。これは、新しい学習指導要領(2011年4月施行)においても同じです。したがって、生徒も先生も、部活動を行う義務や責任を持ちません。それぞれの自由意志による、誰からも強制されない活動です。各学校の各部活動のルールにしたがって、自由に行われる活動です。ただし、小学校では『クラブ活動』を行うことが学習指導要領で示されています。

2 部活動の種類
 現在、日本全国のほとんどの中学校で、朝の始業前や授業後に、部活動が行われています。その種類は多様で、文化系と運動系に分けられます。文科系の多くは男女一緒に活動しますが、運動系の多くは男女別です。以下は、私が勤務した中学校にあった部活動です。赤字は、私が顧問をしたことがあるものです。
文化系 運動系
自然科学部
吹奏楽部
合唱部
写真部
演劇部
手話部
美術部
放送部
バスケットボール部
ソフトボール部
硬式テニス部
陸上競技部
サッカー部
バレー部
新体操部
野球部
卓球部
剣道部
水泳部
駅伝部
ラグビー部

3 部活動の目的について考えてみよう!
 部活動の目的は、それぞれの顧問と部長(部員)の話し合いによって自由に決めます。「全国大会で優勝して人々に感動を与えること」「同じ趣味を持った仲間と楽しく過ごすこと」などです。ただし、『参加することが目的』になっている悲しい部活動があることも現実です。そのような部活動は、生徒と一緒に目的を考え直してください。もし、無意味でむなしい時間を過ごすことしかできないなら、廃部です。しかし、中高校生にとって、部活動はとても大切な時間です。学生時代の1番の思い出は部活! という卒業生はたくさんいます。目的『仲間と一緒に、楽しく平和で心豊かな刺激あふれる時間を過ごす』 それが私からのお勧めです。それを達成するため、次のように目標を決めましょう。

4 部活動の目標
 「県大会出場」「コンクールへの出品」「老人ホーム慰問」など、大きな(長期の)目標を決めてください。大きな目標ができたら、それを達成するための小さな目標を決めます。さらに、小さな目標を達成するための1日の目標を決めます。ここで注意すべきことは、目的と目標が同じになることです。例えば、『全国大会出場』を目的にすることは陳腐です。心を貧しくします。目的は『人々に感動を与えること』にしましょう。このように設定すれば、たとえ地区予選で敗退しても、大きな『目的』が達成できるからです。同じように、毎日の目的を『部活動に参加すること』にすると、だんだん部活動がつまらなくなります。目的とは別に、毎日の目標を作ってください。とても小さな目標です。何か1つ、具体的に作り、目標達成させてください。それが大きな目的の達成へつながります。

2011年2月18日

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