このページは『Mr. takaによる、若手教師のためのワンポイント・レッスン』です。

第9章 生き方(進路)指導

1 頭が良い人になろう!

1 学習成績で測定できるものは、とても小さい
 ほとんどの生徒や保護者は、学習成績を気にします。成績によって、進学先が決まることが多いからです。しかし、私は「テストで良い点をとる=頭が良い」ではないと思います。それは1つの頭の良さを示していますが、とても限定された能力の1つに過ぎません。テストで点を取るだけなら、かなり悪い頭でも可能です。その特別なテクニックは別ページ『成績を上げる方法』で紹介し、このページでは点を取ることを含めた本当の意味での『頭が良い人』になる方法を紹介します。

2 頭でわかっていることは、実際にやろう!
 「分かっているから、いいや」「簡単すぎるからやりません」などと行動しない人は、0点です。どんなに足が速くても、走らなければドベです。そんな簡単だからという理由で動かない人は、頭が悪い人です。「頭の良さ=表現の良さ」であり、誰もが納得する形で示すことが能力の1つです。「自分は天才だ」と思っていても、それを証明しなければ誰も振り向かないでしょう。自分から進んで動かない人は嫌われます。自分ができることなら、どんなに簡単でもきちんと書いたり答えたり行動したりしましょう。それを続けていれば、だんだん難しいこともできるようになります。

3 嫌なことや辛いことを、チャンスに変えよう!
 どんなに好きなことでも長時間続けていると、疲れてきたり、飽きてきたり、困難にぶつかったりします。嫌いな勉強なら、ちょっとしたことで止めたくなるでしょう。そのような時、止めるか続けるかは大きな違いです。根性だけで頑張ることも悪くありませんが、頭を使って考え方を変えてみましょう。「これが解けたら全てが分るかも」「これができるようになったらA君に勝てる」など、困難をチャンスとして考えます。面倒なことや辛いことを避けようとする子どもは、すぐに行き詰まります。それは頭が悪いことを意味します。発想を転換し、困難な時、辛い時ほどその状況を『チャンスとして楽しむ習慣』をつけましょう。全ての状況を楽しもうとする子どもは、常に成長していきます。

4 初めから100%でやろう!
 これは「切り換えができる」「けじめがある」と置き換えても良いでしょう。学校には放課と授業がありますが、放課と授業の切り換えができる人、授業になったら100%で授業に取り組める人、放課になったら100%で遊べる人(放課は遊ぶ時間ではありませんが・・・)、ランチの時間になったすぐに食事ができる人、それが頭が良い人の条件の1つです。いつまでも前のことを引きずっていたり、中途半端な始め方をする人は、初めから100%で取り組む人とスタートの時点で差が出ます。100%で始められない人は、すでにつまづいています。その差は大きく、後から追いつけないことがほとんどなので、普段の生活から、何ごとも100%で始める癖をつけましょう。

5 立派な目的を作ろう!
 誰にも話すことができる立派な目的は、自分自身を高めます。その目的が立派なものであるかどうかは、クラスの友達の前で発表すれば、すぐに分ります。「おー」「凄い」など歓声が上がれば立派なものです。逆の反応なら『ただの空言』『自分勝手なこと』『常識から外れたこと』になります。立派な目的は、たくさんの人から賞賛をうけるものであり、いつでも発表できるようでなければいけまん。恥ずかしがるような目的は達成されないでしょう。できたとしても、独り善がりのものです。

6 目的と目標を区別しよう!
 遅刻せずに登校する、忘れ物をしない、ノートをきちんととる、校内順位1番をとる、A高校に合格する、などは目的ではありません。これは、『立派な目的』を達成するための『目標』です。目標には大小がありますが、基本的に、目標は『目先の具体的なもの』です。現在の力から、それほど離れていないもくのです。しかし、頭が悪い人は目的と目標が区別できないので、2つの失敗をします。1つは、大きな目標を作り過ぎること。もう1つは、目標にとらわれて目的を見失うことです。これは、先生にも当てはまるので、十分に注意してください。

7 最後までやり切ろう!
 目標を決めたら、最後までやり切ってください。完璧ではなくても、やり切ることが大切です。そうすると、次の目標を設定することが出来ます。完璧にできなくても、それは実力不足が分かっただけであり、それは次の目標をたてる参考になります。

8 良く笑おう!
 良く笑う人は、毎日楽しく過ごしています。どんな状況でも、明るく前向きに楽観的に考え、克服しようと努力している証拠です。そのような考え方の習慣をつけると、面倒臭いことや詰まらないことでも楽しくクリヤーできるようになります。これは、テレビのお笑いを笑うこととは違います。頭を柔軟にして、どんな物事でも楽しく前向きにとらえるということです。友達といるときは、本当に声を出して笑いましょう。辛い時は、笑えるように考え方を変えてみましょう。それが本当の『創意工夫』という能力です。

 楽しんでいる人の方が興味を持っていろいろなことに対して積極的に取り組んだり、吸収したりするものです。したがって、笑えないようなことがあっても、自分の気にいらないことがあっても、良い方向へ考え、具体的に笑顔をつくるように心掛けていれば、頭がよくなるものです。 

9 頭を使って世界をかえる
 以上2〜8で紹介した方法は、すべて自分の頭から始まることです。頭を鍛え、本当に頭が良い人になってください。本当に頭が良い人は、学力だけで進路を決めることはしません。全ての人と一緒に『豊かで自分らしい人生を楽しむこと』を目的とし、『日々努力すること』を目標とするでしょう。進学先の決定は、その1つのステップです。テストの点だけで決める人の人生は、テストの点や金銭に支配されるようになります。

note
10 趣味を持とう
11 好き嫌いをなくそう
12 できないことに挑戦しよう
13 イメージ記憶と短期記憶 

2011年1月17日

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