このページは『Mr. takaによる、若手教師のためのワンポイント・レッスン』です。 |
第15章 taka先生の雑記帳
4 くどい話清らかな心を持った子どもは、くどい話をしません。くどい話が嘘であることを知っているからです。的を得た真実は、たった1回で必要十分です。何回も同じ言葉をくり返すことは、真実を失うだけでなく、ありのままの現実を汚してしまうことを直感的に知っているからです。清らかな心を汚されたくない子どもは、くどい話に対して反抗的な態度をとります。
同じ話をくり返すことは、話をする人自身が真実を理解してない場合に起こります。話の内容と相手を理解してれば、ことは1回で十分です。子どもの実態を知らず、真相を知らないから何度もくり返して言ってしまうのです。くどい話をする人は、何度もくり返すうちに「相手が理解できた」と錯覚するのですが、話し終わった後も理解できてないのは本人だけです。真実は何も変わりません。
誰かに話をする場合は、まず、話をする内容を十分に吟味し、次に、話をする相手の実態を観察します。この2つができていれば、くどい話はできません。十分な時間が取れない場合は、話をしながら相手の様子を伺います。そして、話の切り口を柔軟に変えていきます。絶対に外すことができないのは、あなたが話をする内容の理解です。十分な下準備がないのに授業をしたり、いい加減な話をすることはいけません。
100の知識があっても、話して良いのは1つだけです。相手に合わせて1つ話せば、相手はそこから10を理解します。子どもを見くびってはいけません。くどい話をすれば、あなたが1つも理解してないことやあなたの知識や人間性の乏しさを理解します。1つの話で10理解できるのは、人間の特性です。
話を聞いてくれない、と感じるのは、普段のあなたの行いが悪いからでしょう。相手が学習してしまったのです。すでに聞く耳を持っていないのですから、100回話しても無駄です。もう一度、話をする事柄を勉強し直して下さい。地道な努力を続ければ、その努力に対して相手は耳を傾けてくれるはずです。言葉はとても重要ですが、言葉はくり返すことで現実から離れ、上の空へと消えて行きます。
「もうすぐ、@が産まれる」「@が死んだ」のような重みの持った言葉が言えるように、努力を積み重ねて下さい。
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