2 内 容
(1) 植物の生活と種類
身近な植物についての観察,実験を通して,生物の調べ方の基礎を身に付けさせるとともに,植物の体のつくりと働きを理解させ,植物の種類やその生活についての認識を深める。
ア 生物の観察
(ア) 校庭や学校周辺の生物の観察を行い,いろいろな生物が様々な場所で生活していることを見いだすとともに,観察器具の操作,観察記録の仕方などの技能を身に付け,生物の調べ方の基礎を習得させること。
イ 植物の体のつくりと働き
(ア) いろいろな植物の花の観察を行い,その観察記録に基づいて,花の基本的なつくりの特徴を見いだすとともに,それらを花の働きと関連付けてとらえること。
(イ) いろいろな植物の葉,茎,根の観察を行い,その観察記録に基づいて,葉,茎,根の基本的なつくりの特徴を見いだすとともに,それらを光合成,呼吸,蒸散に関する実験結果と関連付けてとらえること。
ウ 植物の仲間
(ア) 花や葉,茎,根の観察記録に基づいて,それらを相互に関連付けて考察し,植物が体のつくりの特徴に基づいて分類できることを見いだすとともに,植物の種類を知る方法を身に付けること。
(2) 大地の変化
大地の活動の様子や身近な地形,地層,岩石などの観察を通して,地表に見られる様々な事物・現象を大地の変化と関連付けてみる見方や考え方を養う。
ア 地層と過去の様子
(ア) 野外観察を行い,観察記録を基に,地層のでき方を考察し,重なり方の規則性を見いだすとともに,地層をつくる岩石とその中の化石を手掛かりとして過去の環境と年代を推定すること。
イ 火山と地震
(ア) 火山の形,活動の様子及びその噴出物を調べ,それらを地下のマグマの性質と関連付けてとらえるとともに,火山岩と深成岩の観察を行い,それらの組織の違いを成因と関連付けてとらえること。
(イ) 地震の体験や記録を基に,その揺れの大きさや伝わり方の規則性に気付くとともに,地震の原因を地球内部の働きと関連付けてとらえ,地震に伴う土地の変化の様子を理解すること。
(3) 動物の生活と種類
身近な動物についての観察,実験を通して,動物の体のつくりと働きを理解させるとともに,動物の種類やその生活についての認識を深める。
ア 動物の体のつくりと働き
(ア) 身近な動物の観察を行い,その観察記録に基づいて,動物の体のつくりと働きとを関連付けてとらえること。
(イ) 動物が外界の刺激に適切に反応している様子の観察を行い,その仕組みを感覚器官,神経系及び運動器官のつくりと関連付けてとらえること。
(ウ) 消化や呼吸,血液の循環についての観察や実験を行い,動物の体には必要な物質を取り入れ運搬し,不要な物質を排出する仕組みがあることを観察や実験の結果と関連付けてとらえること。
イ 動物の仲間
(ア) 身近な動物の観察記録に基づいて,体のつくりや子の生まれ方などの特徴を比較し,動物が幾つかの仲間に分類できることを見いだすこと。
(4) 天気とその変化
身近な気象の観察,観測を通して,天気変化の規則性に気付かせるとともに,気象現象についてそれが起こる仕組みと規則性についての認識を深める。
ア 気象観測
(ア) 校庭などで気象観測を行い,観測方法や記録の仕方などを身に付けるとともに,その観測記録などに基づいて,気温,湿度,気圧,風向などの変化と天気との関係を見いだすこと。
イ 天気の変化
(ア) 霧や雲の発生についての観察,実験を行い,そのでき方を気圧,気温及び湿度の変化と関連付けてとらえること。
(イ) 前線の通過に伴う天気変化の観測結果などに基づいて,その変化を暖気,寒気と関連付けてとらえること。
(5) 生物の細胞と生殖
身近な生物についての観察,実験を通して,細胞のレベルで見た生物の体のつくりと生殖について理解させるとともに,親の形質が子に伝わる現象について認識させる。
ア 生物と細胞
(ア) いろいろな細胞の観察を行い,生物の体が細胞からできていること及び植物と動物の細胞のつくりの特徴を見いだすこと。
(イ) 体細胞分裂の観察を行い,その過程を確かめるとともに,細胞の分裂を生物の成長と関連付けてとらえること。
イ 生物の殖え方
(ア) 身近な生物の殖え方を観察し,有性生殖と無性生殖の特徴を見いだすとともに,生物が殖えていくときに親の形質が子に伝わることを見いだすこと。
(6) 地球と宇宙
身近な天体の観察を通して,地球の運動について考察させるとともに,太陽の特徴及び太陽系についての認識を深める。
ア 天体の動きと地球の自転・公転
(ア) 天体の日周運動の観察を行い,その観察記録を地球の自転と関連付けてとらえること。
(イ) 四季の星座の移り変わり,季節による昼夜の長さ,太陽高度の変化などの観察を行い,その観察記録を地球の公転や地軸の傾きと関連付けてとらえること。
イ 太陽系と惑星
(ア) 太陽,恒星,惑星とその動きの観察を行い,その観察記録や資料に基づいて,太陽の特徴を見いだし,恒星と惑星の特徴を理解するとともに,惑星の公転と関連付けて太陽系の構造をとらえること。
(7) 自然と人間
微生物の働きや自然環境を調べ,自然界における生物相互の関係や自然界のつり合いについて理解し,自然と人間のかかわり方について総合的に見たり考えたりすることができるようにする。
ア 自然と環境
(ア) 微生物の働きを調べ,植物,動物及び微生物を栄養摂取の面から相互に関連付けてとらえるとともに,自然界では,これらの生物がつり合いを保って生活していることを見いだすこと。
(イ) 学校周辺の身近な自然環境について調べ,自然環境は自然界のつり合いの上に成り立っていることを理解するとともに,自然環境を保全することの重要性を認識すること。
イ 自然と人間
(ア) 自然がもたらす恩恵や災害について調べ,これらを多面的,総合的にとらえて,自然と人間のかかわり方について考察すること。
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