3 ヒロハノアマナ、ミノコバイモ

   ひろはの甘菜
   ある花は 歌っていた
   ある花は 岩の下敷きになったり 自らの葉に絡まり
   うまく花を咲かせることができなかった

   私はそうした花を見て 手助けしない
   自然の掟
   手を差し伸べるなんて

   写真を撮るのも畏れ多い
   でも
   ときどき そっと岩を退ける

     

        
  

   (写真上:ヒロハノアマナ  
 →さらに見たい人
        百合科の植物で、地下には球根がある
        チュウリップの仲間でもある
        甘菜の仲間でも、葉に白線が入るものは
        藤原岳の特産らしい)

    
  
   ミノコバイモ
   うつむいて咲く花

   この花を撮るときは
   急斜面のから下からじっと見上げる
   枯れ草で滑らないようにして探す

   そんな時
   若芽や昆虫を踏みつぶすことを知っている

   それでも、自分が自分であるために山に入
   自然になりたいと思った

  

        

        (写真上:ミノコバイモ)


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