韓国のキムチーな旅 1997/taka


私の日記 3月31日

[消臭スプレー][垢擦りは、お預け][ 旅人から仕事人へ]

消臭スプレー
 5:00。私はトイレのために起きた。誰も起こさないように、そーっと起き上がり、一歩、一歩神経を使いながら部屋の出口まで歩いた。 
 トイレから戻ってくると、例の化け物が起きていた。
「私が起こしてしまったのか?」
ひどい罪の意識に襲われた。案の定、化け物は電気を付けた。彼はシャツを替え、脇に消臭スプレーをした。
「シュッ。」
「、、、」
「シュ。」
「、、、」
「、、、」
「、、、」
「シュ。」
かけ方からしても、
「人間じゃ無い。」
まだ、たくさんの人が寝ているのに、こんな迷惑行為は人間には出来ない。
私は責任を取るため、電気を消していいか尋ねた。彼は、
「One minute.」
と答えた。その発音から日本人ではない。
彼は、それから5分程ごそごそ音を立ててから部屋を出て行った。
私は電気を消した。
10分後、戻ってきた彼は部屋の入り口で電気を付けた。
「ひどい。」
あまりに酷すぎる。全員が寝返りを打った。
「この部屋の住民が彼に何をしたというのか?」
彼はそれから10分程ごそごそ音を立ててから再び出て行った。
「もう、恐怖でしかない。」
時計は6時になっていた。

 垢擦りは、お預け
 私は7時に起きた。音を立てないように荷造いをして出発した。
 8時15分。銭湯に入った。垢擦りをやってもらおうと思ったが、やってくれる人がいない。
「がっちょーん。」
「お金は余っているのになあ。」
月曜日がいけないのかも知れない。
韓国での垢擦りは次回へのお預けになった。

 旅人から仕事人へ
 すぐ宿に戻り、空港に向かう。
 地下鉄No.5に乗る。
 チェックインを済ませると、お土産を買い、
 ラウンジでサンドウイッチとコーヒーを頼んだ。

 金浦空港には、たくさんの名古屋人が搭乗を待っている。私もその一人だ。その独特なイントネーションの世界にいると、私は完全に名古屋人になってしまう。そんな自分が恐い。


 今、飛行機の中にいる。
 食事とビールは
 完全に消化した。
 日記を開ける。

 私はもう、
 MACのことを考えている。
 「パパーン。」
 頭の中でコンピューターが起動した。


       これで『私の日記』は、おしまいです。

         最後まで読んで頂き、
         ありがとうございました。

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