世界的に見ても、大変美味しい料理を楽しめる国だと思います。私はスパイシーなものを好みますが、カンボジア料理はたくさんの香辛料を使うわりに辛くありません。薄味なのです。テーブルの上には、チリなど各種調味料が取り揃えてあるのですが、ほどんど追加することなく料理人の味を楽しんでいました。辛口が好きな私は、自分の嗜好が変わるほど美味しい食事と出会えた旅でした。ただし、メニューとしてはあまり変わったものを注文していないので期待しないで下さい。 |
(上:アヒル) |
(上:赤いのはバナナ) |
(上:豚肉と春雨スープ) |
(上:雑炊) |
カンボジアは貧しい国であるが、料理はうまい。トンレサップ湖では毎日沢山の魚が捕れ、肥沃な大地に実る農作物は豊かだ。毎日、おいしい料理を食べていると、どうしてここが戦場になってしまうのか疑問が沸き起こった。そして、次のような仮説ができた。 ところで、最近イラクの罪なき人々を殺そうとしている国が3つある。これは1月9日のテレビでイラクのナンバー2が世界中に発信したメッセージであるが、イラクから見た脅威の3ヶ国はアメリカ、イギリス、そして、日本。 アメリカとイギリスはうなずけるが、よくよく考えると日本の食生活も貧しい。毎朝、ゆっくり時間をかけて食べている人は何%いるのだろう。家族や友人と会話しながら食べてる人は何%なのだろう。コンビニエンスストアやファーストフードを美味しいと感じている人は何%いるのだろう。カンボジアと比較すれば、その食生活の貧しさは明白である。 イラクを旅したことはないが、イスラム諸国は旅したことがある。ムスリムは禁欲的な生活をすることで知られているが、彼等の食生活も豊である。だから、この仮説が正しいとすると、彼は平和的な生活をいとなむことができる条件を満たす人々ではないかと思う。その彼等の生活の場が、戦場になろうとしている。 結論を言おう。貧しきものは殺人をする。貧しき者は、貨幣がなくとも豊かな食事ができることを知らない。貧しき者は食事のために働くことをしない。貧しき者はテレビの料理番組で涎を垂らし、雑誌の料理店を案内を読みあさる。飽食の時代に生きていると勘違いしている者が、人殺しを犯す。 私たち日本人は地理的に恵まれた国に生きているから、自国の食材を愛することができれば戦争を起こさない。季節の料理を食べることだけに専念すれば良い。高級料亭に出入りする者や接待料理を食べる者は、そのすみかを牢獄とすべきである。 |