カンボジア 2002冬
Cambodia

食料事情
FOOD ・ DRINKS

はじめに
 世界的に見ても、大変美味しい料理を楽しめる国だと思います。私はスパイシーなものを好みますが、カンボジア料理はたくさんの香辛料を使うわりに辛くありません。薄味なのです。テーブルの上には、チリなど各種調味料が取り揃えてあるのですが、ほどんど追加することなく料理人の味を楽しんでいました。辛口が好きな私は、自分の嗜好が変わるほど美味しい食事と出会えた旅でした。ただし、メニューとしてはあまり変わったものを注文していないので期待しないで下さい。

生水は危険ですが、現地の人はやかんで沸騰させお茶を入れたものを飲んでいます。
ミネラルウォーターは、いたるところで購入することができます。

12月23日
夕食

(上:ココナッツミルクで仕上げたポーク。大変美味しい。)
ビールを飲む予定はなかったのに、その場の雰囲気で飲んでしまった。
『アンコール』という銘柄で軽くて旨い。
アルコール分5%

===   ===   ===

12月24日
昼食
・ 宿のレストラン

(上:チキン・ピラフと野菜ラーメン)
どちらも完成されたソフトな味
野菜ラーメンは『中国製インスタント乾麺』なのに
その微妙な味付けに驚き!

===   ===   ===

12月26日
朝食
・ オールドマーケット(シェムリアップ)内



(上:バーバーbaubau、内臓入り雑炊)

夕食
・ シェムリアップの屋台
・ 見学してから、気になるものを購入

(上:まず、内臓を買った)
   妙なる香りのどろどろした黄土色のタレ、生野菜付き。
2000リエル。

  
(上:主食なるかも知れないような物)
餅米の粉を蒸したものかと思ったら、デンプンを蒸したものの中に甘いものが
入っていた。デザートだと思う。小さいもの500リエル。大きいもの1000リエル。


(上:次はヘビを買った。)
値段がたったの2000リエル。安い。
そのまま食べるのかなと思ったら油で揚げはじめた。
味はまずい。

残してしまいそうなので隣の人にも勧めてみたが、見事に断られた。
一応、おつきあいで嫌々1つ摘んでくれた。
→ クリックするとヘビのアップ!!
やめた方が良いかも、、、

全部買ってから、適当なテーブルを探します。
ポイントは人の良さそうなおばちゃんと箸です。

そんな屋台を見つけたら主食になる物を注文します。


(上:永田さんと夕食会)

麺を売っるおばさんが良い感じなので、そこで冷麺と温麺を注文した。
そしたら、おばさんは写真上のようにヘビをチョップしてくれた。
ありがとう。

===   ===   ===

12月27日

・ 散歩後のデザート
・ ベンメリアの入り口付近で

(上:ライチで作った寒天らしいど、、、味がない)
1個500リエル請求されたけれど、永田さんが2個600リエルに値切った。

昼食
・ バンテアイ・スレイ
  ・ 立ち並ぶ観光客用のレストラン
(他に食事のできるとこはない)
  ・ チャーハン(2ドル、めちゃ高い)
  ・ コカ・コーラ(0.5ドル、通常の2倍価格)
  ・ 隣の席には日本語を話せるタイ人のカップルがいた

  (上:チャーハンと焼そば)

夕食
・ 昨日と同じ屋台

(上:これで4品あります)
左から卵入りの煮物、(白飯)、豚肉、鶏肉、塩焼きの魚。
  合計2ドルぐらい。

お腹がいっぱいになる前に、デザートにしましょう!!
まず、下の写真の中から好きな物をいくつか選んで下さい。
詳しいことは分かりませんが、甘い物です。
その上に、かき氷と練乳をかけて食べます。



好きなものを何種類か選びます
(4、5種類)

その上にかき氷を入れます

練乳をかけます

出来上がり


1000リエル
ここの屋台は午後9時には店を閉めます

===   ===   ===

12月28日
朝食
・ プノンバゲンの村
・ 冷麺(いつものようにように美味)
・ モヤシの春巻きが入って500リエル
・ 今回の旅で1番安い


  (上:冷麺に汁をかける)

その後、警察らしき人々に声をかけられ、勧められるがままにお酒を飲む。
椰子から作ったもので、甘いものと甘くないものの2種類。
アルコール度は数パーセント

(上:酒は、写真中央の竹と青いビニールの筒に入っている)

===   ===   ===

12月29日
・ シェムリアップのオールド・マーケット
・ 雑炊と、豆と豚肉を味噌で和えたものと豚肉ロース

(上:和え物1000リエル、豚肉500リエル/枚、雑炊1000リエル)

夕食
・ 宿のレストラン
・ ルームサービス

(上:本日の夕食は豚の焼肉)

===   ===   ===

12月30日

朝食
  ・ 東メボンにある小さな村の屋台にて

(上:雑炊。豚肉、臓物入り。1000リエル)


昼食
・ 朝食と同じ村

(上:本日の昼食は煮魚)
調味料は醗酵し醤油、まるで、納豆のような香りをしていた。
大変に美味しい。

私が1人で食べていると、隣の屋台の主人が手招きした。
広いテーブルで食べなさいと、いう訳である。
魚と白飯を持って移動した。
  
すると、そのテーブルも食事の準備が始まった。
一緒に食べよう、という訳である。
会話は全くできないが、彼等のおかずをもらった。

『スイカ』と『干物の魚』

スイカをスプーンですくって食べて、
白飯をスプーンで食べて、
干物を手でちぎって食べて、
また、スプーンで白飯を食べるのくり返し。

私は「煮魚を一緒に食べましょう」と申し出たいところだったが、
すでに半分以上食べた後だった。


(上:左から、父さん、近所の子供2人、母さん、息子さん。)
テーブルには白飯、スイカ、赤い魚の干物、氷を溶かした水

夕食
・ 永田さんと屋台
・ 屋台は複数の方がいろいろ頼めます


(上:アヒル)


(上:赤いのはバナナ)



(上:その他に、内臓いろいろと冷麺。)


(上:デザートはアヒルの有精卵。
クリックすると拡大します)

===   ===   ===

12月31日

朝食
・ シェムリアップのオールドマーケット内

(上:本日の朝食)
紫色をしたレンコンのようなものと、インゲン豆のような野菜が入っている
・ 1000リエル(30円)

昼食
・ シェムリアップの地雷博物館のそばの店

 (上:こんなお店で食べました)

===   ===   ===

1月1日
夕食
・ プノンペン
・ 湖畔のレストラン


(上:豚肉と生姜を炒めたもの。1.75ドル)

===   ===   ===

1月2日
・ 国内線機内食(プノンペン→ラタナキリ)
・ 1時間10分のフライト

(上:豚肉炒めとウィンナー、サラダ、パイナップル)

昼食
・ ラタナック・ホテルのレストラン
  
  (上:炒めインスタントラーメン)

夕食
・ そのホテルのレストラン

(上:右から塩塚さん、野々口さん、私)

(上:本日のメインは『火山焼き』)
豚肉に卵黄を付けて焼く

===   ===   ===

1月3日

朝食
・ ベトナム国境近くにある小さな村

  (上:屋台の麺は500リエル)

(上:手前のピンクのざるには2種類の麺が入っている)

昼食

(上:「せんべいをくれ。」と言って食べる。)


(上:その民家の庭先)

・ ココナッツジュースを一杯

(上:大きなナタで、ざくざく皮を剥いてもらい、ストローをさして1000リエル)
 中のジュースを飲んだ後は、真っ2つに割ってもらって中身の白い部分を食べる
   → クリックすると2つに割れます
  
栄養満点のココナッツを食べていると、注文した筋肉入りラーメンができた。

(上:大変に美味しい。1500リエル)
 
  (上:その調理場)

夕食
・ タラナキリの市場内

(上:焼き魚は2000リエル。)

  

===   ===   ===

1月4日
朝食
・ ラタナキリ市場の前
・ フランスパンのサンドウィッチ

(上:焼き立てのパンは最高の1品です)


(上:ソーセージを初めて食べた。美味しい。)

朝食(その2)
ラタナキリに限らず、どこの町の市場でも食事時にはたくさんの屋台が出ている。
仕込んできたものが無くなったら閉店。
メニューは豊富だけれど名前が分からないので、
食べている人の器を覗き込み同じものを注文する。


(上:このお姉さんの屋台は清潔感に溢れていた)


(上:豚肉と春雨スープ)

(上:雑炊)

夕食
・ プノンペンの中央市場付近
・ 『肉マン』らしき物

(上:いろいろ入っていた。1000リエル)

・ プノンペンの中央市場付近のレストラン

(上:豚肉入り炒めソバ)
写りは良くないけれど、麺が美味しい。
その後、フルーツ・シェイクを飲んだ。
シェイクに卵黄を入れるのは驚くけれど、それがうまい。

===   ===   ===

1月5日
朝食
・ ホテルの隣にあるレストランで

(上:ダイコンの煮物入り海鮮ラーメン)

・ プノンペン、オールドマーケット前の屋台で
(上:食用のコオロギ)
屋台で食べていたフランス人カップルに頂いた

おわりに

 カンボジアは貧しい国であるが、料理はうまい。トンレサップ湖では毎日沢山の魚が捕れ、肥沃な大地に実る農作物は豊かだ。毎日、おいしい料理を食べていると、どうしてここが戦場になってしまうのか疑問が沸き起こった。そして、次のような仮説ができた。
 1 人は食料を求めて殺しあう
 2 それは生き物としての摂理である
 → 食料がなければ食料を求めて戦争を起こす

 別な視点の仮説もできた。
 1 不味い物を食べていると心が貧しくなる
 2 心貧しい者は人殺しをする
 → 食料があっても、不味いものを食べる人は人殺しをする

 ところで、最近イラクの罪なき人々を殺そうとしている国が3つある。これは1月9日のテレビでイラクのナンバー2が世界中に発信したメッセージであるが、イラクから見た脅威の3ヶ国はアメリカ、イギリス、そして、日本。

 アメリカとイギリスはうなずけるが、よくよく考えると日本の食生活も貧しい。毎朝、ゆっくり時間をかけて食べている人は何%いるのだろう。家族や友人と会話しながら食べてる人は何%なのだろう。コンビニエンスストアやファーストフードを美味しいと感じている人は何%いるのだろう。カンボジアと比較すれば、その食生活の貧しさは明白である。

 イラクを旅したことはないが、イスラム諸国は旅したことがある。ムスリムは禁欲的な生活をすることで知られているが、彼等の食生活も豊である。だから、この仮説が正しいとすると、彼は平和的な生活をいとなむことができる条件を満たす人々ではないかと思う。その彼等の生活の場が、戦場になろうとしている。

 結論を言おう。貧しきものは殺人をする。貧しき者は、貨幣がなくとも豊かな食事ができることを知らない。貧しき者は食事のために働くことをしない。貧しき者はテレビの料理番組で涎を垂らし、雑誌の料理店を案内を読みあさる。飽食の時代に生きていると勘違いしている者が、人殺しを犯す。

 私たち日本人は地理的に恵まれた国に生きているから、自国の食材を愛することができれば戦争を起こさない。季節の料理を食べることだけに専念すれば良い。高級料亭に出入りする者や接待料理を食べる者は、そのすみかを牢獄とすべきである。


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