福島県の放射線量を
測定しながら走るビデオ(1/2)
2011年8月18日(木)ときどき小雨
旅の最終盤になり、私は福島県で放射線量を測定しながら車を走らせました。延べ2時間ほど記録しましたが、このページでは、福島第1原発から20kmで撮影したもの(12分)と飯館村付近を撮影したものの2本を紹介します。放射線量は、日本国民だけでなく、全世界の人々にとって最大の関心事の1つです。その実態をみなさんにお見せするために、このページをつくりました。
私は中学校の理科教諭です。放射線量の測定に使った測量器は、ドイツ製の線量計(約4.5万円)ですが、その精度も知りません。しかし、ビデオで示された線量計の数値の変化を見れば、それがそこそこ信頼できるものであることが判ります。是非、このビデオをご覧になり、爆発事故を起こしてから約5ヶ月後の近辺の実態を確かめてください。私のような素人が測定しているからこそ、より信頼がおけるのではないか、と思います。なお、測定した放射線の種類は『ガンマ線』です。ガンマ線は、いろいろな場面で報道されている放射線で、何も表示がなければこれです。
はじめ〜 |
解 説(2分30秒) |
2分30秒〜7分30秒 |
20kmボーダーから次のボーダーまで走行(5分) |
7分30秒〜8分30秒 |
警備員との会話(1分) |
8分30秒〜12分 |
ボーダーからガソリンスタンドまで(3分30秒) |
撮影するときは知らなかったのですが、ここはガードレールで完全に封鎖された、一般の通行が禁止されている20km警戒区域のボーダーでした。私はUターンし、国道6号線のボーダーへ向いました。そこでは警備員(警察官)に止められ、通行許可書の提示を求められましたが、持っていない私は再びUターンです。また、ビデオでは宮城県南相馬市と言いましたが、福島県南相馬市のまちがいです。すみません。
このビデオで注目して欲しいことは、次の3点です。
(1)20km警戒区域の放射線量は、比較的低いこと
放射線量が変化した範囲は、毎時0.16〜0.43マイクロ・シーベルト。名古屋の私のアトリエは、毎時0.05〜0.18マイクロ・シーベルト。
(2)放射線量は、狭い範囲でとてもよく変化すること
ビデオを見れば一目でわかります。
(3)放射線量の数値の扱いは、目的によって変えなければいけないこと
政府が発表する数値は、測定基準や方法は明確でも、目的がない。つまり、国民にとって不利な目的(政府にとって有利な目的)のために基準や方法が設定されていることがことが多い。また、目的がない数値の発表は、不安をあおることになる。
2011年9月10日公開
福地孝宏
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