クロッキー F 美術館

クロッキーゼミ2010-1の記録

 このページは、公募型クロッキー演習『クロッキーゼミ2010』の記録です。さまざまな問題に直面している方に対して、実践アドバイスするものです。ここにはたくさんのク描き方のヒントがあるので、ゼミに参加できない方が持っている問題の理論的解決の一助になれば幸いです。なお、本ゼミに関する詳細は『クロッキーゼミ2010へのお誘い』を、開催日時と場所は『Fへのお誘い』をご覧下さい。

2010年1月19日(火)17.15-18.30
東生涯学習センター美術室(名古屋市)
model:ながあめ
教師:F

ゼミ生 ゼミ生の課題
理論的な解決策
杉さん

(ア)手を広げているような生きた動きを、描き込むことなく「さらっ」と表現したい
 (1)人体の幹となる部分、体重がかかっている部分を「しっかり」描く
 (2)それに対して、動きや表情がある部分を「さらっ」と描く
 (3)3分クロッキーの場合、「しっかり」を2分半、「さらっ」を30秒ぐらいで
 (4)初めに、「さらっ」と描く部分の当たりをつけておいても良い
 補足:「しっかり」は決定する線、「さらっ」は感じる線、とする
 (5)動きがある線は、実際のモデルと違っても良い
 (6)モデルの生きた動きを感じ、それを表現する

 (7)次の段階では、呼応する部分のバランスとリズムとる
   例:立ちポーズの下半身は、
     軸足の腰骨 → かかと → 大腿筋 → ふくらはぎ

(8)左右を同じように描かない
   例:左をしっかり描いたら、右はさらっと描く

(イ)画面の中に収まらない時がある
 (1)中級者まではポーズに関係なく、身体の各パーツを同じ大きさに描きやすい
 (2)腕を上に伸ばしている立ちポーズなら、各パーツを80%小さく描くようにする
 (3)逆に、全体が小さくまとまっているなら、各パーツを大きく描く

(ウ)重心とくるぶしの関係
 → 時間切れ

Tさん

(エ)5分でも描き終らない現状だが、今日は3分で描けるようにしたい
 (1)部分にこだわらないように、常に全体の動きを描くようにする
 (2)ある部分が思うようにできなくても、全体を見て「隣の部分」へ進む
 (3)常に大きな動きを見て描くようにする

(オ)身体の捻れ(ねじれ)を描きたい
 (1)左右の腰の高さの違いを測定し、描く
 (2)左右の肩の高さの違いを測定し、描く
 (3)あるいは、左右の鎖骨のラインを描く
 ※(1)と(2)(3)の関係は逆になる
 ※つまり、左が狭ければ右が広く、左が広ければ右が狭くなる

 (4)左右の胸骨の最下部の高さの違いを測定し、描く
 (5)左右の乳首の高さの違いを決定し、描く
 ※(4)(5)のどちらかが水平になる可能性がある
 ※腰と肩の間に、必ず水平になる部分があるので、それを正確に確認する

 (6)(1)〜(5)ができたら、手前部分(左右どちらか)をしっかり描く

(カ)モデルの想いや個性を描きたい
 → 時間切れ

Kくん (キ)枠の中に入れつつ、全体を描きたい
 (1)ポイントを決めたら、途中の小さな変化に囚われず「すうーっ」と描く
 (2)あるいは、角度を決めたら「さあーっ」と描く
 (3)「すうーっ」「さあーっ」は、初めは直線で良い
全 体 (ク)立ちポーズのポイント
 (1)重心がある方の腰が上がる
 (2)左右どちらの足に重心があるか分からない場合は、腰を見れば分かる
  → 重心がある方の腰が上がる

note
・ モデルのポーズは全て3分
・ 第1セット(立・立・立・座・座・座・立)
・ 第2セット(立・立・座・立・座・立)
・ 立ちポーズと座りポーズに限定した

当日の板書

このゼミについては『クロッキーゼミ2010へのお誘い

日時と場所については『Fへのお誘い』をご覧下さい

2010年1月23日公開

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