中学校理科の復習3 熱量のページを提示しました


      == 熱量(カロリー)と比熱 ==

 <復習内容>
  ◎ 熱量計算の方法は2通りある
   1 水1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量を1カロリーという
     熱量=水の量(g)×温度(℃)

     ※家庭科で学習する『カロリー』と同じ

   2 ジュールの法則
     熱量=0.24 ×電圧(V)×電流(A)×時間(秒)
     熱量=0.24      ×電力(W)×時間(秒)
     熱量=0.24  × 電力量(W秒)

  ◎ 比 熱
   ・ 物質によって暖まり方が違う
   ・ 物質1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量を1カロリーという
   ・ 水は、暖まりやすく冷めにくい(比熱大)
   ・ 金は水の 1/30     (比熱小)

  <教師の準備> 自作プリント

  <Aさんのプリント>
  

  ==<生徒の様子>====================
  ◎  熱量=水の量(g)×温度(℃)について
    
(問題)水100g(20℃)+水50g(50℃)は何度?
    ・ ヒント無しで計算できる生徒は数名
     多くの生徒が(20℃+50℃)÷2=35℃と計算した
    ・ そこで、次のように指導

   1 水の量(g)は足し算できる
     100(g)+50(g)=150(g)
   2 カロリー(cal)も足し算できる
    (100g×20℃)+(50g×50℃)
   =(2000cal)+(2500cal)
   = 4500(cal)

   3 だから、
    4500(cal)÷150(g)=30(℃)

    ・ これで全員理解できた

   ◎ 熱量=0.24  × 電力量(W秒)について
   (問題)水200g(5V、2A、10分)で何℃上昇する?
    ・ ヒント無しで生徒1/4ができた
     公式に代入するだけなので、教師としては半数ぐらい欲しいけど、、、
     「難しい」と言う先入観があるのだろう
    ・ 以下のように指導

  1 数値を代入させる
  2 各自でカロリー計算
   0.24 ×5(V)×2(A)×(10×60)(秒)=1440(cal)
  2 ここで、水は200gなので
   1440(cal)÷200(g)=7.2(℃)

  ◎ 比熱について
   
(問題)水100g(40℃)に金300g(500℃、比熱0.03)を入れると何度?
  
 <板書>

  ・ ヒント無しで計算できた生徒はいない
  ・ 次のように指導した

  1 水と金の熱量は足し算できる
   (水の熱量)=100(g)×40(℃)=4000(cal)
   (金の熱量)=300(g)×500(℃)×比熱0.03=4500(cal)
   
 だから、
    4000(cal)+4500(cal)=8500(cal)
   
  
  2 次に、物質量を求める
    (水の量)+(金の量)
    =100g+(300g×0.03)
    =100g+9g
    =109g

  3 だから8500(cal)÷190(g)=77.9(℃)



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  <本時の考察>
  ・ 熱量、比熱とも「難しい」「できない」という先入観に囚われている
  ・ 確かに2年生での学習には無理があった。それは、
   熱量(カロリー)の概念が抽象的だからである。しかも、ジュール定数
   0.24(cal/V・A・秒)を理解するの不可能に近い。

  ・ しかし、中学のまとめとして1時間のうちに復習するのは非常に有効である

  ・ できれば、複数の練習問題をやりたいが『熱量・比熱』の理解には
   今回の3問で十分だった

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  (c) 1999 fukuchi takahiro

(以下余白)