このページは中学校2年理科『生物』/takaの授業記録2000です

昆虫の観察
                    2000年 10月

 今日から2時間無セキツイ動物について学習します。無セキツイ動物は、たくさんの仲間に分類できますが、ここではもっとも高度に進化した節足動物軟体動物について調べます。図1を見れば分かるように、本時は節足動物から昆虫類をとりあげ、次時は軟体動物をスケッチをしながら調べます。


図1 トノサマバッタとハマグリをスケッチしたA君の学習プリント


授業の流れ

1 導 入
 前時に学習した動物の分類、および、無セキツイ動物について確認する。

2 昆虫の仲間の特徴
 生徒から昆虫類の特徴について発表させます。知っているようで何も知らないことに気づくでしょう。図2はBさんがまとめた昆虫の特徴です。
(1) 脚が6本(3対)
(2) 羽が4枚(2対)
(3) 触覚が2本
(4) 複眼が2個(1対)、単眼が3個
(5) 体が頭部、胸部、腹部の3つに分かれている
(6) 気門から酸素を取り入れる
(7) かたい外骨格でおおわれている
(8) 節足動物のなかまの1つ


図2 Bさんがまとめた昆虫の特徴


3 昆虫の例
 これも生徒から発表させます。すると、蜘蛛類、多足類、甲殻類など、昆虫ではないけれど昆虫のようなものがたくさん出てきます。そのタイミングを外さないようにして、節足動物を紹介しましょう。節足動物とは、体が外骨格でおおわれていて、足が節になっている動物です。図3はBさんがまとめた節足動物の分類で、節足動物の中に昆虫類が含まれいます。なお、生徒から節足動物以外の動物の例もたくさん出てくると思いますので、それらについては表4のように分類して下さい。今日の段階では、1:背骨の有無、2:節足動物か否か、にとどめます。そして、次の時間に、その他の無セキツイ動物に分類されたものの中から軟体動物を取り出します。


図3 節足動物の仲間

表4 動物の分類

動 物 セキツイ動物 ほ乳類
鳥 類
は虫類
両生類
魚 類
無セキツイ動物 節足動物 昆虫類
クモ類
多足類
甲殻類
その他の無セキツイ動物(軟体動物など)

4 昆虫の食べ物
 昆虫の多様性に気づくために、 セミ、ハエ、チョウ、トンボの口のつくりをスケッチさせます。図5は、Bさんがスケッチした昆虫の口です。

図5 Bさんがスケッチした昆虫の口

5 昆虫のからだ
 2でまとめた昆虫類の特徴に注意しながらスケッチさせます。教科書や理科便覧の写真やイラストを参考にさせれば良いでしょう。もちろん、校庭をで捕まえてきた蟻やてんとう虫などの昆虫を使えば最高です。


図6 Bさんがスケッチしたトノサマバッタ


授業を終えて
 節足動物という大きな分類をしてから、その中の1つとして昆虫類を学習する必要もある。しかし、今回は小さなグループ、昆虫から学習を進めた。生徒にとって比較的身近な昆虫であっても、知らないことがたくさんある。今回学習したことは小学校で十分学習できる内容だと思うので、指導カリキュラムをしっかり連動させ、中学校ではより体系的な動物を分類する学習をしたい。いや、そうしなければならないと切実に思う。

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(C) 2000-2005 Fukuchi Takahiro