このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録:生物学 3年(2001年度)です

観察1 動・植物の細胞
              
                   2001 6 14(金)

 今日から生物である。久しぶりの顕微鏡だけど、先週化学で「食塩の結晶」を観察したから何とかなると思って、細かい注意は省略した。観察する試料は「自分のほおの内側の細胞」と「タマネギのりん片細胞」である。

(上:人のほおの内側の細胞。酢酸カーミンで染色した。約100倍)


授業の流れ
1 動物細胞と植物細胞の違いをまとめる

 ◎ 共通するもの3つ
  ・ 核(遺伝情報DNAを含む)
   → 生徒は、DNAという語句を新聞などで耳にしている
  ・ 細胞膜
  ・ 細胞(水、養分、不要物、酸素、二酸化炭素)
   → 「細胞の中にある物」と教えるとよい

 ◎ 植物だけにあるもの3つ
  ・ 葉緑体(この中に葉緑素があり光合成をおこなう)
   → 次回期末テストで出題することを予告した
   → 光合成の逆が「細胞内呼吸」であることをだんだん理解してきている


  ・ 細胞壁(動物では『骨』に相当する)
   → 机の天板など固いが、中に骨は入っていない
  ・ 液 胞(動物では『脂肪』に相当する)


(上:動物細胞と植物細胞の共通点と違いをまとめたBさんのプリント)

2 観 察
<準備するもの>
・ 光学顕微鏡
・ 電源装置
・ スライドガラス
・ カバーガラス
・ 片刃カミソリ
・ AAピンセット
・ ティッシュペーパー(各自)
・ 酢酸カーミン(写真右)
(蒸発しやすいのでスポイトに入れたまま配付)
・ 顕微鏡テレビ投影装置

観察1:ヒトのほおの内側の細胞
各自、自分の細胞を観察させる

手 順
1 口を強くゆすぐことで、古い細胞をとる
2 指先で、ほおの内側をこする
 (爪で引っ掻いたり、強くこすらなくても十分とれる)
3 スライドガラスの上に、そのまま載せる
4 酢酸カーミンを1滴かけ、30秒放置する
5 カバーガラスをかける
6 余った水分をティッシュですいとる
7 顕微鏡で観察する
8 先生に見せる
9 テレビ投影装置で、クラスの仲間に紹介する
10 スケッチする
11 先生から合格の『印』をもらう

(上:C君の細胞。彼は強く引っ掻いて、新鮮な細胞を採取した)

観察2:タマネギのりん片細胞
観察1が合格しない生徒は、この観察2にすすんではならない

手 順
1 タマネギのリン片を1枚用意する
2 内側についている薄皮を、ゆっくりと剥ぎ取る
(写真下)

3 スライドガラスの上で、5mm四方に切る
 (手順2の前に、片刃カミソリで切っておいてもよい)
4 酢酸カーミンを1滴かけ、30秒放置する
 (裏表とも染色するとよい)
5 以下は、観察1と同じ
 
(上:タマネギの細胞)
 1つの細胞に1個の核がある。2つあるように見えるのは下の細胞がすけているからで、テレビに写しながら、ピントを操作して説明してやるとよい。


(上:タマネギの細胞 その2)
  いったい何処の部分か知らないけれど、タマネギらしい。空気がたくさん入っているけど、核もちゃんと染色されているし合格としよう。


  (上:Tさんの学習プリント)


授業を終えて
 みなさん、自分が人間であることが確認できたのでヨカッタですね。

(上:光源装置は必ず利用させたい。)

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