このページは『TAKAの授業記録 2004年度』です

振り子の法則を発見させるための実践例

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「さあ、この振り子をじっと見ていて何かを発見しませんか。400年前の天才科学者ガリレオ・ガリレイは教会の天井に吊るされているシャンデリアが揺れる様子を見て大発見をしたと言われていますが、皆さんも発見して下さい。発見はたくさんありますが、今回は『振り子の法則』を発見するきっかけとなったものだけを正解とします。では、思いついたことを、どんどん発表して下さい。」
※ 上の動画では『振れ幅』が変わりませんが、実際はだんだん小さくなり、やがて止まります。

 「だんだん遅くなる・・・違います。」
 「だんだん小さくなる・・・間違ってはいませんが、振り子の法則と関係ありません。」
 「摩擦で揺れ幅が小さくなる・・・詳しくなりましたが関係ありません。」
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 「行き詰まったようなので、ヒントを出します。ボールの重さを重くして変化するのは、振り子の動いている時間でですが、ボールが重いほど長く揺れています。軽いボールはすぐに止まってしまいます。ヒントはここまでです。さあ、もう1度観察して、発見して下さい。」
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 「ヒントの追加です。ボールの重さに関係なく、変化しないものを見つけて下さい。」
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 「このヒントを言うと、分かってしまうかも知れませんが、紐の長さを長くすると、行って帰ってくるまでの時間が長くなり、紐を短くすると時間が短くなります。」

→ ここまでヒントを出すと、生徒から正解が出ます。つまり、振り子の振れ幅はだんだん小さくなり、やがて止まってしまいますが、振り子が往復する時間は変わりません。往復する時間(周期)がポイントなのです。ガリレオは自分の脈拍を使って、周期が変わらないことを発見しました。また、ガリレオは、振り子の長さが周期の二乗となることを発見しましたが、それを自由落下運動に応用し、物体の落下距離は時間の二乗に比例するだろうと予測しました。

◎ 簡単にまとめた振り子の法則(ガリレオ)

往復する時間
(周期)
振り子の長さ 振り子の振れ幅 振り子の重さ
だんだん小さくなるが、ここでは問題にしない。 重いほど長い時間揺れているが、ここでは問題にしない。
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