このページは『3年(2011年度)Mr.Taka 中学校理科の授業記録』です

1 化学電池(3年化学分野の導入)

          2011年9月下旬、第2理科室

1 今日の目標
(1) これから約1ヶ月半、イオンを学習することを知らせる
(2) 化学電池をつくり、化学電池の存在を知る


2 授業の流れ
(1) 教科書、移行教材の点検(始業前)

  始業のチャイムが鳴る前に、理科室に来た生徒から順に、第1分野下の教科書と移行教材の点検を行った。2つとも持参した生徒は、もれなく2つの印がもらえる。条件は、クラス・番号・氏名が書いてあること。

(2) 理科室の使い方の復習(3分)
 ・ 自由席
 ・ 先着順
 ・ 毎回、席を変わっても良い
 ・ 第1理科室は4人/班、第2理科室は6人/班以下
 ・ ただし、友達の学習の自由を奪う行為があれば、自由席制度廃止
 ・ さらに、理科室使用禁止
 「理科室の席は自由です。そして、実験結果は友達との協力で決まりますから、遊び友達ではなく、勉強友達で選んでください。もちろん、普段の友達の新しい一面、良い面を発見するチャンスとなるよう、お互いに実験で助けられるようなら、新しい関係ができるなら最高です。いずれにしても、実験の技能は、理科室での実験で決まります。個人プレーの時もありますが、班単位で決まることとも多いので、よく考えて席を選んでください。また、理科室の後ろより前の方が、私の説明がわかりやすいこと、実験の様子が細かくわかることは言うまでもありません。」

(3) 濃硫酸でぬれ雑巾に穴をあける演示実験(15分)
 後日、別ページで紹介します!

(4) マグネシウムリボンと銅板を塩酸に入れた化学電池(20分)

上:塩酸の中に、マグネシウムリボンと銅板を入れて電流をつくる生徒。
 2つの金属は、電子オルゴールにつなぐ。マグネシウムは黒(−極)、銅は赤(+極)。逆にすると、音が流れない。


上:塩酸は、生徒の目の前で10倍に薄めて準備する。

(5) 片づけ、考察(12分)
 生徒の主な発見、感想は次の通り
・ 銅板が綺麗になった
・ マグネシウムがなくなった
・ 銅板から泡が出た
・ マグネシウムだけを入れた場合はマグネシウムから泡が出るけれど、銅板をつなぐと、銅板からも泡が出た


上:Aさんの学習プリント。右上に、班で話し合ってAさんが持ってくることになったものが書いてある。


授業を終えて
 今日は化学分野のウォーミングアップなので、軽めの授業をしました。初日からがんばるのは良くありません。その代わり、濃硫酸で雑巾に穴をあけて見せました。誰も本物の濃硫酸を見たことがなかったので、かなり驚いていました。本物は迫力がります。取り返しのつかない事故になることが良く分かったと思います。また、私の実験操作を見ることで、正しい瓶の持ち方や駒込ピペットの使い方、いろいろな器具の使い方の復習ができたことと思います。

 メインディッシュの化学電池は、いとも簡単にできますが、プラス・マイナスがあることは1つのポイントです。そして、なぜマグネシウムは溶けるのに銅は溶けないのか? 銅だけでは泡が出ないのに、なぜマグネシウムをつなぐ泡が出るのか、これは大きな問題です。その謎は、これから数週間かけて解いていきます。お楽しみに!

 それから、次の時間はイオンを学習する予定でしたが、生徒の希望で『フルーツ電池』をつくることにしました。自宅から、いろいろなフルーツ、水溶液、水に溶ける物質を持参させます。今日の実験は塩酸を使いましたが、実は、電流を流す水溶液なら何でも化学電池になります。レモンやリンゴを使った化学電池は有名ですが、何でもできることを確かめる実験です。塩酸は舐めてはいけませんが、発生する電流の大きさと水溶液の味は、いくつかの関係があります。果物を食べながらの電池づくりは、かなり魅力的な時間になると思います。

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