このページは『Mr. takaによる若手教師のためのワンポイント・レッスン』です。 |
第2章 How to 授業
25 授業中にトイレへ行きたい、と生徒が申し出たら1 トイレは放課中にすませる、という躾(しつけ)
トイレは放課中に行くものであり、行きたくなっても放課まで我慢するのは、中学生と先生の常識です。50分の授業と放課、それぞれの時間にすべきことは誰もが分かっているはずです。常識以前の、家庭における躾レベルの問題ともいえるでしょう。note:最近の家庭と学校のトイレ事情
最近の家庭用トイレの多くは洋式です。これに対して、公立学校のトイレのほとんどは和式なので、使い方を知らなかったり抵抗があったりする生徒がいます。「学校のトイレが汚い」として、入学以来一度もトイレを使わずに卒業する生徒もまれにいます。2 体調不良の場合
体調不良で緊急にトイレ(あるいは保健室)へ行かなければならない時があります。必要な生徒は、先生に申し出ると思いますので、生徒の顔色を見て許可して下さい。とくに問題がないなら、1人で行かせます。不安な時は、保健委員や室長を付き添わせて下さい。それでも不安な場合は、隣で授業をしている先生に一声かけ、先生自身が保健室(トイレ)へ付き添います。また、自分から申し出ることができず、うつ伏してしまう生徒もいるので、様子を見てそっと声をかける配慮も必要です。3 複数の生徒が同時に申し出たら
問題は2人以上、複数の生徒が同時に申し出た場合です。これは基本的に断ります。絶対に認めてはいけません。しかし、本当に緊急な場合もありますので、再度確認してから、1人ずつ行かせるようにしましょう。つまり、2人に話し合わせ、どちらが先に行くか決めさせて下さい。順に2人とも行く場合もありますが、1人だけ席へ戻る場合、2人とも席へ戻る場合も多々あります。「他の先生の場合は良かった」と反論しても、耳を傾けてはいけません。授業は、各教科の先生が責任を持っておこなう公務です。先生自身の基本的ルールとして、次のことを生徒に伝えて下さい。本来は、学年や学校で統一すべきルールの1つです。なお、このような状況が発生しやすいのは、授業開始の直後、班別で生徒が自主的に活動している時、授業が終って先生自身も時間をもてあましている時です。真剣に授業を受けている時には考えられません。先生自身の油断もあると思います。トイレに関する規則
(1)トイレは、放課中にすませる。
(2)授業中のトイレは我慢する。
(3)体調不良の時は、先生に申し出る。
(4)授業中のトイレは1人で行く。
(5)付き添いが必要な時は、保健委員とする。4 高校における授業中トイレの規定
最近の高校では、授業中のトイレを1/3欠課とすることが多くなっています。つまり、これを3回繰り返すと、授業を1回欠課したことになるのです。高校の授業は各教科の単位制なので、欠課数が50%を超えると単位が取得できなくなったり定期テストの受験資格を失ったりします。その結果、留年になります。5 トイレに関する事故
授業中、お漏らしをしてしまう生徒もいます。このような不幸な体験をさせないためにも、先生は充分に気をつけて下さい。私は28年の教員生活で5回ほど自分の職場で体験したことがあります(私の授業ではありません!)。その場合、トイレではなく職員用シャワー室で身体を洗い、学校にある予備の服に着替えさせます。保護者へは電話連絡しますが、本人には秘密にするようにしましょう。本人に配慮して家庭へ連絡しない学級担任の先生もいますが、生徒によっては特別な事情がある場合もあるので、必ず連絡して下さい。また、学校の友達は、中学生にもなると「からかうこと」はまずありませんが、充分に注意して見守って下さい。これは不幸な不慮の事故です。6 もう1つの大きな事件
何人かの生徒が「臭い、臭い」と言って、私を呼びに来たことがあります。その教室へ入ると、大便の匂いがするのです。その発生源を辿っていくと、ある生徒の靴下とスリッパが汚れているのを発見しました。私は、静かに声をかけ、教室外へ移動させ、そのまま職員用シャワー室へ行かせました。話を聞くと、大便をするためにトイレへ駆け込んだのですが、間に合わなかったそうです。そのトイレだけでなく、トイレから教室へと続く廊下も私が掃除しましたが、そんな不幸な出来事もあります。私は2度、このような大きな事故をしてしまった生徒を救った?ことがあります。このような事件は、同じ職場の先生でもみだりに情報交換するものではありません。時による風化を待つべき静かなる事件です。7 資料: 幼稚園 教育要領
第2章ねらい及び内容
健 康
健康な心と体を育て,自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う。
1 ねらい
(1) 明るく伸び伸びと行動し,充実感を味わう。
(2) 自分の体を十分に動かし,進んで運動しようとする。
(3) 健康,安全な生活に必要な習慣や態度を身に付ける。
2 内 容
(1) 先生や友達と触れ合い,安定感をもって行動する。
(2) いろいろな遊びの中で十分に体を動かす。
(3) 進んで戸外で遊ぶ。
(4) 様々な活動に親しみ,楽しんで取り組む。
(5) 先生や友達と食べることを楽しむ。
(6) 健康な生活のリズムを身に付ける。
(7) 身の回りを清潔にし,衣服の着脱,食事,排泄など生活に必要な活動を自分でする。
(8) 幼稚園における生活の仕方を知り,自分たちで生活の場を整える。
(9) 自分の健康に関心をもち,病気の予防などに必要な活動を進んで行う。
(10) 危険な場所,危険な遊び方,災害時などの行動の仕方が分かり,安全に気を付けて行動する。2010年5月8日公開
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