私の日記
1997年7月22〜23日
==<22日のスケジュール>====================
名古屋(新幹線)→東京(成田エキスプレス)
→成田(アエロフロート)
→モスクワ(6時間39分待ち。アエロフロート、ケニア行き)
==================================もうアフリカには行けないのか!と何度も思った。電車の乗り継ぎに失敗して搭乗できないなんて情けないにもほどがある。
5:00 起床
・ 出発前、最後のホームページ更新
・ 荷物のパッキング
・ 風 呂
・ 朝 食7:07 名古屋(新幹線『ひかり』)→ 東京
ここまでは予定通りだった。しかし、チケット拝見の車掌さんに『成田エキスプレス』との乗り継ぎ方法を確認したところ、予定していた電車とは時間が合わないことが判明。もう1本遅らせる必要があるけれど、それではチェックイン40分前になってしまう。青ざめて他の方法を教えてもらった。9:14 東京(快速『成田空港』)→ 成田空港
10:44 成田第2旅客ターミナル着
扉が開くや否や、猛ダッシュ!。15キロのリュックが左右に揺らしながら空港入り口へ突進した。目の前に突然、5、6人に制服の男が立ちふさがり、パスポートを見せてください!!
はーい、と返事してから再びダッシュ。汗よりもアドレナリンがいっぱい出た。エスカレーターを駆け上がった。うおっ、今度ばかりはどうすることもできない。おばさんのケツでストップした。私の時計は離陸1時間10分前になっている。まだ広い空港内で航空券引き換え所を探してから航空券を手に入れ、荷物のX線チェックを受けてから、チェックンなのに・・・ とにかく、制服を着ている人に聞きまりながら走つしかない。荷物チェックの団体さんの隙を突いて先頭に躍り出た。目指すチェックイン・カウンターには誰もいないので不安だけれど、ここまで来たら行くしかない。
10:57 チェック・イン完了
禁煙の窓側はありますか? 滑り込みで搭乗券を手に入れた。初めてのエアロフロートでどきどきしたけれど、何とか間に合った。12:00 成田発
飛行機は予定通り出発。
(写真上:眼下の雲に、機体が映る)◎ 初めて乗ったアエロフロート雑感
1 女性乗務員はすらっと背が高くて美しい。ロシアの方はみんな同じように美しいのではないと錯覚してしまう。1つだけのある難点は、煙草の煙まで似合うこと。
2 飯はまあまあ。赤ワインがうまいけれど、代わりができない。17:00 モスクワ着
トランジット・カウンターは混んでいたけど、よい感じ。無愛想かと思ったけど違った。帰りのトランジット・ホテルについて尋ねたら、予約なしでもすぐに取れるそうだ。50ドル。「日本で予約するより50%も安いぞ!」再搭乗の時間まで、空港内を歩き回る。壊れたスロットルマシーンとやたら目につくBARが印象的だった。かつては、酒を飲んで小銭を賭けて時間を潰していたのだと想像する。かつての賑いを失ったモスクワ国際空港ロビーの天井には、いくつもの電灯が切れたまま放置されていた。
私はロビーはずれのNo.1ゲートのベンチに横たわった。時計が22時を指しても、外は白夜のように明るかった。==<23日のスケジュール>==================
モスクワ(アエロフロート)→ケニア
・ 空港でケニア・ビザの取得
・ 両替、宿探し、情報集め(ラマダン、ラム島)
国立博物館見学、ツアー申込、懐中電灯など購入
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0:00 モスクワ発時計は午前6時だけれど、気分は早朝2時。少し腹痛がする。不規則な食事と睡眠不足による軽い便秘である。早くナイロビに着いて、ゆっくりしたい。まぶたを閉じても暑くて暑くて・・・温度調節が効かないのだろう。昨日の朝6時から計算すると32時間経過している。帰りはこれに25時間トランジットを加えなければならない。アフリカの大地に降り立つ前から、帰りの飛行機にうんざりしている自分がいた。
10:00 ナイロビ着
私は査証をとらずに来たので、入国審査の前にケニア・ビザを取得しなければならない。顔写真1枚と現金30ドルを用意した。あとは申請用紙に必要事項を記入すれば終了のはずだ。しかし、申請用紙のところに立っている男が怪しい。制服を着て写真入り証明書もぶらさげているけれど、顔つきが良くない。袖の下を払って悪いことを企んでいるような気がする。案の上、その男は1人の白人旅行者から40ドル受け取った。ここで払う必要ないのに・・・関わって得することは何もないので、私は紙だけもらって、さっさと列に並んだ。そして、30ドルでマルチ・ビザを取得した。写真は不要だった。
手荷物を受け取って、銀行(両替所)に向かう。トラベラーズチェック200ドルを両替した。
(上:バンク・レシート 200ドル=220Khs=24000円)
両替所で、とても良い感じのアメリカ人トニーと出合った。私から声を掛けた。
トニーと私はタクシーで市内に向かった。宿を決めていなかった私は、とりあえずトニーが推薦する中級ホテルを拝見することにした。なかなか良い部屋なので、トニーと一緒にチェックイン。ツイン・ルームで800Khs(約2000円)。注:Khsは、ケニア・シリングと読む。
12:30 シャワーの後、トニーと一緒に『サバンナ・ツアー探し』に出発。
ホテルの入り口を出たところで、3人の待ち伏せ攻撃に合う。これらの男達は、先ほど私達がタクシーを降りた時に声を掛けてきた旅行代理店 Savuka Tours &Safaris の人々。その時は、2人とも疲れていたし、いろいろな旅行代理店を回りたかったので、「あとでね。」何ていい加減なことを言って、シャワーを浴びてゆっくりガイドブックを読んでから出てきたつもりだったのに、まだ待っている。
「ハーイ。」と声を掛けたものの、トニーと私は顔を見合わせて笑うしかない。「どうして90分も待ってんの?」「他に客はいないの?」
それから、5人の男達はレストランに向かう。客引き3人も付いてくる。
(写真下:左から私、トニー、客引きの一人)
セルフでアフリカン料理を出す
『Malindi Dishes』に到着。
私は200Khs(約500円)で大満足。
マンゴジュース(30Khs)にも、しびれちゃった。そして、そのまま旅行代理店『Savuka Tours &Safaris 』に行く。結局、ツアーを申し込んでしまった。客引きの勝ち、である。この代理店は、ガイドブックに紹介されていたのである程度は覚悟を決めていた。
◎ ツアーの内容
・ 3泊4日
・ マサイ・マラ国立公園サファリツアー
・ 個人で用意するものは特になし
・ 220ドル
内訳:入園料、ガイド料、宿泊料、食事料、交通費を含む13:30
トニーはカイロから着いたばかりで情報を欲しがっていたけれど、私はもう情報はいらない。それに明日からの準備をしなければならない。私たちは別行動することにし、私は街へ買い物に出掛けた。
まず、懐中電灯を探す。サファリ・ツアーでは必携だ。しかし、どれだけ歩き回っても中国製の安価なものしかない。突然寒くなり、雨が降ってきた。えっ、今は乾期じゃないの?とぼやいても仕方ない。アフリカ初日に風邪をひいては洒落にならないので、私は懐中電灯探しをあきらめた。タクシーを傘にして国立博物館に行こう!
アイデアは悪くないが、目の前に止まっていたタクシーには足元を見られたと思う。交渉して200Khs(約500円)になったけれど、高いのか安いのか分からない。濡れた足元は高くつくんだろうな。
博物館まで10分。中に入っても、とても寒い。「このままでは、本当に風邪をひいてしまう。」
私は、ミュージアム・ショップでTシャツを買った。良いデザインのショッキング・ピンクで、とても満足。余談:私はそのTシャツを2005年になっても着ている(8年経過)。ぼこぼこ穴が開き始じめ、ようやくアフリカ仕様になってきた、とさらに満足を深めている。
ゆっくりと館内を散歩。可笑しなことに、たくさんの売り絵がある。国立博物館じゃなくて、違う建物に入っちゃったのかと不安になるほどだ。ただ、野鳥のコレクションは素晴しかった。
次に、隣接する『ヘビ館』に入った。入館料は200Khs。印象的だったのは、コブラが私に向かって毒を吐いたことで、もしガラス窓がなかったら私は即死だった。
雨も止んだので、帰り道は歩いた。途中、国立劇場に立ち寄ったが、何の予定も入っていないようなので残念。ホテルまでの道のりは、地図で考えるよりとても近かった。
◎ 購入したもの一覧
品 物 値 段
(Khs)品 物 値 段
(Khs)ろうそく(大) 25 懐中電灯(中国製) 100 ろうそく(中10本) 30 乾電池(4個) 98 ドライバー(+) 13 クッキー(大) 59 ドライバー(-) 16 クッキー(小) 15 スキンガート 195 飴 20 ビニールテープ(黒) 22 ワイン(白) 385 ミネラル・ウオーター 60 ワイン(赤) 380 ジュース(みかん) 40 ジン 265 ジュース(ぶどう) 60 ※100Khs=200円 それから、腹が減ったのでレストランに入る。いろいろなレストランがあったけれど、結局、昼と同じ店に入った。ここのほうが美味しそうなのだ。
ホテルに帰ると、トニーからの置き手紙(写真下)があった。
つまり、夕食とビールのお誘いなのだが、お腹はいっぱいだし、疲れていたので止め。シャワーを浴びて、ジンを飲む。「うまい。」そして、電気を消して先に寝る。明日からマサイ・マラのサファリ・ツアーだ。
サファリ・ツアー初日 24jul 曇り時々晴れ |
率直なアドバイス(ナイロビ)
ケニアの首都ナイロビの長期滞在はお薦めしません。ただし、ケニア国内の各種ツアーをアレンジするには最適でしょう。『ロンリープラネット』などのガイドブックを見ながら、好みの旅行会社、内容、料金を探して下さい。きっと、満足できるツアーを見つけることができるでしょう。また、客引きの多くは日本語を話しますが、中には良いサービスをする人もいます。