私の日記
                
 フィルムが足らないよー
                
12月26日(金)晴れ時々曇り

 ==◎今日の日程=======================
 (夜行寝台)→09:30ラオカイ→
                 (ミニバス)→11:30サパ
  ・ サパ村散策
                             サパ泊
 ===============================

  6時半起床。
  コンパートメント(列車内の小さな部屋)で同室だった人達は、ラ
 オカイの手前で降りてしまった。かわりに煙草を吸う男女が入って来
 た。煙草は大嫌いだ。しかし、こうして愚痴を書きくてノートを開い
 たのだから、満更でもない。

  7時。
  向かえに座っている女はおしゃべりである。良く見ていると、しゃ
 べっているうちに興奮して自分を失う。
    公式:話を聴いてもらう→すっきりする
 ではなくて『話す→興奮する→疲れる→終了』である。相手の男に同
 情した。

  車窓から見るRed Riverはイマイチである。河はいいけど、その周
 辺の集落がつまらない。河と鉄道が平行して走っていることが原因だ
 ろう。私は河下りを断念した。

  9時半、ラオカイ着。
  駅のゲートを出る前に外国人だけ呼び止められ、サパ行きのバスの
 チケットを買わされた。高いと思ったが(25000ドン)買った。

  サパには80分で着いた。私は車内で知り合ったマレーシア人のリ
 ー、2人のシンガポール人女性と一緒に宿を決めた。2軒見て、40
 000ドンのツインにチェック・イン。1人でもよかったが、2人の
 ほうが楽しいし英語の勉強にもなる。

  
 (写真上:ベトナム式コーヒー。味良し。食後にどうぞ。)

  ホット・シャワーを浴びて、レストランで食事。私は露天で食べた
 かったが、シンガポールの女性が不衛生だという。私は、レストラン
 の厨房のほうが回転の悪い分だけ不衛生だと思ったが、黙っていた。
 そのことをリーに話したら、その通りと言った。

  通りに出ると、民族衣装の人でいっぱいだ。
 「ザオ族!」
 いっぱいいる。私ははやる気持ちを抑えてニッコリ微笑んで歩く。カ
 メラを構えるのは明日でも遅くない。時間はたっぷりある。メインは
 明日の土曜市だ。

  市場の外れに集まっている。それを1人の白人がカメラで撮ってい
 る。
 「よし、いける。」
 私はビデオを回した。

 
 (写真上:長老(左手前)の周りに集まり、市場の情報交換をするザ
  オ族。5〜12歳ぐらいの少女が多い。男は1人もいなかた。)

  どんどん近寄っていっても彼等はほとんど無視に近い。というより、
 カメラ向かって微笑む少女。えー、と嬉しい悲鳴。

  小躍りしながら宿に戻った私は、鞄のスライド・フィルムを数えた。
 23本。ということは1日何本?私は頭を抱えてしまった。
 「もっと持ってくるべきだった。」

  予備フィルム2本を持って外に出る。

  
こんな時は喰うにかぎる。

 
 (写真上:フォーを作るおばさん。このうどんの旨さの秘訣は、味の
  素と『マァム』にある。味の素は日本でよく見られるクエン酸ナト
  リウム。漢字で『味の素(中国)』と書いてある。『マァム』は魚
  から取った油で臭くて旨い。私は大好きである。
   そして、何種類もの薬草、香辛料を入れる。この草には有名な『
  パクチ』がある。初めは臭くて食べれなかったが、今では好んで入
  れる様になった。)

   
 (写真上:有精卵の湯で卵。つまり、ひよこの赤ちゃんが入っている。
  味は『卵+肝』で旨くない。特に羽毛が食べにくい。
  これをつまみに地酒『ジィォ』(右下)を飲む。米?から作った
  蒸留酒でアルコール20度ぐらい。)
  
  21時。
  リーとたわいない話。彼も私も明日が楽しみで、わくわくして眠れ
 ない。土曜市の他、その深夜には未婚の男女が歌を歌い合ってデート
 するそうだ。


 雨に流れた土曜市

                12月27日(土) 雨時々曇り

 ==◎今日の日程=======================
  ・ サパの土曜市見学
  ・ Cat Cat村散策
  ・ ラブ・マーケット雨天中止

                             サパ泊
 ===============================

  夜半、激しく雨が降った。

  今日は太陽がないので悲しくなる。昨日の天気がラッキーだったと
 考えるべきなのだろうか。

  
 (写真上:朝もや煙るサパの市場。これが雨に続く。モン族もいない)

  また、旅にいて、旅のことを書かない。
  今日あった事は、サパの土曜市があったということだ。でも、全然
 盛り上がらない。昨日より、ちょっと人が多いだけ。外国人も多かっ
 た気がする。なゼ、サパの土曜市が有名か推測すると「ハノイからの
 列車があって行きやすい」。

  13時。Cat Cat滝のある村を訪ねる。途中の道では、たくさんの
 欧米観光客に出会ったけど、このほうが楽しい。

  帰り道、子供だけの20数人の集団がいた。カメラを向けたら唾を
 吐きかけられた。子供は正直である。もちろん、駆け寄る子もいる。

  この訪問には、リー、坂本さん、私の3人で出かけた。途中、茨城
 の夫婦にも出会った。気付くと、日本人に声をかけまくる自分がいる。
 寂しい思いをしているのだ。日本でも同じだけど、、、また、村に架
 かる橋でカメラマンに声をかけたらベトナム系アメリカ人だった。サ
 ンフランシスコ在住で、各地でパフォーマンスをやっていると言う。
 彼とはその後、夜行列車のコンパートメントが同室になり興味ある話
 をすることになる(後述)。

  村の散策から帰って中国製ビールを飲む。
 「甘くて、うまいなあ。」

  何か日記を書いてたら眠くなったよ。シャワーも浴びたしね、、、
 「5分寝るか!」
 でも、5分寝たら起きないだろうな。やることもないし、何もないか
 らね。朝寝も90分したのに、、、嫌になるよ。その点リーはずっと
 起きている。立派だと思うよ。

  ベトナム語の1、2、3、4、5は、ノッ、ハーイ、ばあー、ボン、
 ナムである。そして5分寝る。zzz、、、

  物音に目を覚ます。
  リーが外から帰ってきた。
  「ラブマーケットはどうだった?」
  「何もなかった。」
  22時。
  雨音がする。

  深夜1時半。
  私は1人で外に出た。
  やはり、何もない。

  雨は上がっている。

続きを、どうぞ!

私の日記
『バッハーの日曜市』
1997 12 28

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