このページは、旅行記『中央アジア2001夏/taka』です |
私の日記
8月23日(木) 曇り
=<ビシュケク>=======================
・ オシュ・バザール
・ 科学アカデミー
・ ツム百貨店
ビシュケク泊2
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3.00 起床
耳もとで4000Hzの羽根音が聞こえると、あまりに素早く自分の右手
が空を掴んだので、そのまま上半身起き上がってしまった。電気をつ
け、眼鏡をはめ、真っ白な天井を見つめる。黒い飛行物体を発見する
とベットの上に跳ね起き両手で壁を押し付けた。失敗。ぼけている。
もう一度、天井を見つめた。今度は頭上で発見したものの、家具の影
に隠れたままでてこない。電気を消して1時間が経過したが、目がさ
めてしまいMacの電源を入れた。
10.50 起床
アデレットにもらったパンをかじり、水シャワーを浴びて出発
11.30 オシュ・バザール
主都ビシュケクで一番大きいバザール(写真下)
大きなバザールだけどこれと言った特徴がない。地図を見ると近くに
川が流れているので歩いて行くと、汚いどぶ河でしかなかった。近く
のレストランに入ってプロフを頼むと、1人の青年が声をかけてきた。
とくに予定もないので、彼と長い時間話をすることになった。彼の名
前は、トロクゥロ。今週土曜日、ジャーナリストとしての経験を積む
ためにモスクワに行くそうだ。航空券を買ってくれるスポンサーがつ
いていたが金が捻出できなったということで、今日は家族との団欒も
合せてバザールにくり出し、鉄道のチケットを買いに来た。
「鉄道でモスクワまで何日かかるの?」
「4日間。その間、寝ることも食べることも考えることも何もできな
いけれど、これがキルギスの人々にとって普通のことさ。」
父親が私に質問をした。
「何歳ですか?子供は何人ですか?」
「39才です。結婚していないので子供はいません。」
トロクゥロが父親に通訳すると、息子に25才までには婚約者を決める
ように口うるさく話している父親は驚いていた。父親ジャーナリスト
なので高収入なのかと思ったら、最低賃金500ソムで多くても1500
ソム(3500円)だから日本とは全く違う。ただし、他の中央アジア
諸国に比べて言論の自由があるので、ウズベキスタンのように政府を
怖れ「わが国が一番よい」などと盲目に発言することはないそうだ。
13.30 科学アカデミー
大きな建物の一室にアメリカが優秀な青少年を育成・発掘する教育援
助の一貫として、無料でインターネットを開放している。トロクゥロ
がe-mailをチェックしたいと言うので、一緒にあるいて入った。
2時まで昼休みになっていたので、地階のカフェでファンタを御馳走
したけれど、こうしてカフェに入って飲み物を注文するのは特別な出
来事やお祝い事があるときだけだと言うので、ショックを受ける。さ
て、インターネットを開放している部屋は、カリフォルニア大学に1
年間留学していたトロクゥロの友人が管理している。落ち着いた物腰
で流暢な英語を話すが、弱冠二十歳であった。同じくジャーナリスト
で、もっと海外で勉強をしてキルギスのために働きたいと燃えている。
革命も起こしたいと考えているようだ。そうそう、ここを管理してい
る賃金はアメリカが支払っているが、1日2時間半で50ドル(2300
ソム)だから、トロクゥロの父親より高収入だ。
15.00 オシュ・バザール
バザールに戻るとトロクゥロは家族のもとに帰ったので、1人で散策
した。彼は、バザールは人込みで気分が悪くなるので買い物の目的が
なければ絶対に行かない、あるいは、10年前まではゴミがこんなに落
ちていなかったと言っていたけど、確かに汚いし人々の心も汚れいる
のかも知れない。
(上:オシュバザールの地図)
(上:スナップ)
16.00 美術館
入り口で特設ステージを作っていて、「美術館は休館です」と言われ
てがっかりしたけど、時間を聞いたら今晩7時から催し物があるよう
なので楽しみが出来た。それまで、ツム百貨店で時間を潰すことにし
た。
エネルギー不足でふらふらしてきたのでレストランに入り生ビールと
サラダを注文した。テーブルに座っている人を眺めながら、こんなと
ころで食事をしたりビールを飲むのは1ヶ月に1度もないんだろうな
と思うと大変申し訳ない気分になる。
17.00 ツム百貨店
昨日チェックしておいたんだけど、夏物衣料が安くなっている店があ
ったのでついに買ってしまった。シャツ2枚とジーンズ1本。合計
2000ソム。「日本では高いので海外で買うことが多いのです」なん
て話はトロクゥロにはできないなと思う。それから、美術館に入った
けれど関係者以外立ち入り禁止になっていて警備のおっさん達が笑い
ながら、
「君は右、左に進め!」
なんて言っているから頭に来る。そのまま、木漏れ日のレストランに
入り、またまた生ビールを注文した。もう、今日はやることもないし
何もない。それにしても、キルギス人は日本人に似ていて、顔だけじ
ゃなく体型も性格も似ている。ロシア人、カザフ人なども沢山生活し
ているけど、キルギス人に限っては本当に似ている。誰々さんなんて、
声をかけたくはならないけど、声をかけらて話をしていると日本にい
る気分になる。
19.00 消灯
大ジョッキ2杯、昨日も今日も飲んでしまった。
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8月24日
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