このページは、旅行記『中央アジア2001夏/taka』です |
ソンクル湖
キルギス
2001年8月20日
8.50 ソンクル湖へ出発
(悪夢の思い出のページ)
私のタクシードライバーは全く英語が話せないけれど
ウルマットの伝言を持っている唯一の人物である
彼がいなくなったら、私は何もできなくなるだろう
ソンクル湖への道は『100kmのラフ』と脅かされていたけれど
それはタクシー代を高く請求すため嘘
快適な道だった
牛や馬や羊が歩いて行く
最後の峠では、車を降りて撮影した
あと30kmでソンクル湖に到着する
面白い形をした山々を見ながら
最後のドライブを楽しんだ
11.00 ソンクル湖着
会話のできる人がいないので、(ウルマットの伝言を持っている)タクシー・ドライバー(会話はできない)だけが頼りだったが、ソンクル村で英語の話せるチョンポンという二十歳の女性にであった。彼女はビシュケクの大学でドイツ語を英語を勉強していて、今回初めてソンクル湖に来たそうだ。実家は150km離れたバクチルなので、そこに住んでいる友達数人と一緒に来た。彼女の友達は自家用車を持っていて、「良かったら一緒に湖にドライブに行かないか」と誘われた。願ってもないことだ。
(上:車を運転するウルマットの友達)
さっそく、車に乗り込みでかけた。
これから先はどうなるか全く分からないけど
彼女と一緒に行動するのが一番安全であることは間違いないし
スケジュールが合わなかったら
タクシー・ドライバーに
予定の行動を頼めば良い
と思った
11.30 湖畔のドライブ
馬しか歩いていないんだろうと想像したいたのに
実際はたくさんの車が走っている。
それもツーリストではなくて地元の車だ。
湖畔はほとんど平らに広がっていて
狭いところで500m
広いところで10km以上
その中心に琵琶湖と同じ大きさのソンクル湖があるから
それは見事な空間である
===
黄昏れ
夜になり
満天の星空を想像する
湖を取り囲む山脈の万年雪や氷河はないけれど
夕方から朝にかけては神秘的な時空が待っているだろう
今は
綿ぼこりのように無数の虫が上空を支配し
呼吸もままならないけど
夜になれば
宇宙の冷気が地上に降りてくるはずだ
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(写真上:漁をする人々)
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12.45 昼食
車のトランクから西瓜やワインが出てきた
ピクニックだ
まさか、こんなところでこんな展開になるとは思わなかった
馬に乗ってぽくぽく歩いて魚を食べるはずったのに、、、
ワインで乾杯
今日はカナット(運転手)の誕生日
コムス(白い発砲性の馬乳酒)も出てきた
漁師の捕った魚
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16.20 手違い
ドライブから帰ると、私が戻ってくるまで(3日でも4日でも)待っているはずのタクシーがいなかった。「どうして?」と訊ねても、「交代しました」と返ってくるだけで、これから先は『大凶』。
馬にのって周遊するはずだけど、ガイドや馬の料金は2倍。ウルマットの話とは全く違うのでツアーに出かける気がしないし、また、長い交渉をする気にならない。第一、2倍料金を請求しているのは、さっきまで友達だと思っていたチョンポンだから嫌になる。私はゆとりがあったけど、彼女は若さで切れてしまい、「さっきのドライブ代を払え。料金は1kmにつき9スム。」と言い出す始末だから、私は帰ることにした。ここのユルタで宿泊し、ソンクル湖畔の夜を楽しみたかったけど、チョンピョンの歪んだ顔を隣にしては無意味だと思い、決断した。今から思えば、ガイド無しで馬だけを借り(長い交渉の末)、自分で周遊することできたけど、、、後悔という単語を使っても適切だけど、、、仕方ない。ウルマットかチョンピョンのどちらかが嘘をついているのは間違いないけど、その嘘の狭間から抜け出れないのは私の未熟さだから、これを糧にして未来につなげるしかない。未だ見たことのない満天の星空はお預けとなったが、悔しさをバネに想像の翼を広げよう。現実よりも大きな空想の翼をもて。
(上:帰り道から)
1台だけ残っていたタクシーに乗り
1人村に帰る
初めに決められた法外な料金と一緒に、、、
(上:タクシーの割れたフロントガラス越しに)
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(c) 2001 fukuchi takahiro