このページは旅行記『モンゴル旅行記2007夏』 2007 aug. 14 - aug. 28  です。

私の日記 15日目(最終日)

2007年8月28日(火)

◎ ウランバートルから名古屋へ=================
ウランバートル→ 大阪経由 → 名古屋(セントレア空港)
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4:45 起床
 予定通りに時計が鳴り、予定通りにモーニングコールの人が来てくれた。全てのものをまとめた。コーヒーカップ、コーヒー、チョコレートはモーニングコールへ着てくれた人へのお礼としてフロントで差し出した。

5:10 空港行きのタクシーに乗る
 流しのタクシーはいない。空港方面に向かって大通りの車道を歩く。歩道は暗いので危険だからだ。屋根に明かりをつけたタクシーを1台見かけたが、私を確認してもらえなかった。このペースではかなり頑張らないと捕まえれない。

 白タク、とても危ない香りがする車から声をかけられた。2台の車から同時に声をかけれた。組織的な犯行に巻き込まれるかもしれない。私の顔を見て「日本人?」と声を掛けてきたから、もう絶対に近づいていはいけない。 しかし、車に乗ったままシツコク付いてくるから、私は車道の中央を歩いた。これならどちらにも移動できるし、片道3車線のセンターラインを歩く男にいつまでもつき合うことはできないだろう。

 デパート前に来たが、タクシーはいない。やばい。

 さらに数100m歩くと、停車している黄色い車が数台を発見した。車体に大きな番号が書いてあるからタクシーの可能性が高い。公認タクシーの特徴をガイドブックでチェックしておけば良かったと思った。運転手の1人が車外に出て、他の運転手と話をいてたが、その様子や身なりから極悪人には見えないので、「タクシーか?」と尋ね、「7ドル」で空港まで行くことになった。

 私は助手席に座ったが、積算計はなかったので料金の事前交渉をしたのは正解だった。それより、運転手は行き先を理解しておらず、私が飛行機が飛び立つジェスチャーをして、空港の方角を行けと指差すまで反対の方向へ走った。空港はやや遠い距離にあるので10000トゥグリクくれ、と言い出した。かなり参ったが、悪人ではない。私が財布の中身を見せ、何もないことを教えた。そして、僅かな小銭300トゥグリクを加えて了解してもらった。本当に困ったものだけれど、これで空港までたどり着けるなら私は幸せだ。

5:30 チンギスハン空港着
 時速100kmで走り、20分ほどでついてしまった。

 しかし、チェックインカウンターにはたどり着けない。搭乗券を確認する係員の男が立ちふさがり「下がって待て」と言う。理由は1時間以上不明だったが、たくさんの人が溢れ出した頃には電光掲示板に「遅延」の文字が点灯した。

7:30 朝食
 離陸予定時間になっても動きがないので、空港内の商店でカップ麺を買った。韓国製で、とても辛い。旨い。料金は不明であるが、10ドルが、カップ麺と6ドルと2000トゥグリクになったから、1500トゥグリク(150-200円)だろう。


上:他の飛行機に乗るモンゴル人の集団も、同じカップ麺を美味しそうに食べていた。 

 お湯を注いでもらっている途中、チェックインのアナウンスが入った。タイミングが悪すぎるが、5つあるチェックインカウンターを全て開けても、乗客全員が終了するまでに10分はかかるだろう。

7:45 チェックイン
 私の荷物の重さは8.3kg重だった。各地で拾ってきた石がかさばってきている。また、離陸予定時間は9:30であると知らされた。

7:55 出国
 出国カードを書かなければならないが、特に問題なし。

8:00 免税店で読書
 モンゴルの人々に関する書物を読んだ。その内容のいくつかをメモしておく。
・家庭の経済は女性が握っている。
・主な家庭の財産である羊などの家畜の状態は、乳搾りをする女性の方がよく知っている。
・ウランバートルにおいても、経理を握っているのは女性が多い。
・人口が少ないモンゴルのおいて、子どもは男女の区別なく喜ばれる。
・父親が不明な子どもでも、とても喜ばれ(母、および、母親の母から)、社会的・習慣的に差別を受けない。
・未婚女性の子どもも、とても喜ばれる(同上)。
・こぶ付き女性は、再婚に関して何ら問題をもたない。
・子どもは、幼いときから男女の区別なく働く。
・遊牧民族は、個人あるいは家族の中だけであらゆる困難に対処しなければならない。集団生活は、牧草を分割することになるので、あり得ない。


上:残ったトゥグリク(モンゴル通貨)でココアを飲む。快適なテーブルと椅子、そして快適なポジションを手に入れた。

9:30 ウランバートル発
 さようならモンゴル。

上:ウランバートルの飛行場には、羽が破れ骨格が見える飛行機がいくつも置いてあった(離陸しようとする機内から写す)。


上:ウランバートル近郊。


左:層雲の始まり。
右:層雲の終わり。


上:朝鮮半島の西岸。これより10分ほど前、黄海を飛行している時は高度11000m、外気温-49℃、対地速度944km/時だったが、これを撮影した時は標高5000mぐらいだろうか。


上:腹の中のカップ麺が落ち着いてきたので、遅い朝食を頼んだ。


上:私は黒い空に宇宙を感じてとても好きだ。


上:風力発電


上:淡路島と本土を結ぶ明石海峡大橋。世界最長の吊り橋(全長3911m)である。

13:50 大阪着
 大阪には40分停まるというが、確実に1時間以上消費するだろう。
 私は降りたくない飛行機から降ろされた。

 22人の乗り継ぎ客は、さんざん待たされたあげく、手際の悪い手荷物検査官のために嫌な思いをさせられた。私は機内でもらった水を取り上げれられた。先ほどまで乗っていた同じ飛行機に乗るのに、しかも、その飛行機は同じ場所にとどまっているのに長い廊下を歩き、立たされ、待たされ、嫌な思いをさせられ、誰が何の目的のためにしているのか明確にして欲しい。

 私はANAバッチをつけた案内係の女性に問い正した。「日本に入ったから」という全く腑に落ちない内容だったが、「これはANAだから」という答えは理解できた。私はANAの行為やシステムに憤りを感じたが、それ同時に、心が狭くなっている自分も感じた。私は日本社会に甘えようとしている。


上:神戸港。


上:大阪港。中央やや下に『仁徳天皇陵(にんとくてんのうりょう)』が写っている。


上:仁徳天皇陵は日本最大規模の前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)の1つで、面積は世界最大。世界3大陵墓(エジプトのフク王のピラミッド、中国の始皇帝)でもある。


上:標高4000m。もうすぐセントレア(中部国際空港)につく。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。興味ある方は、引き続きtakaのメモ帳をご覧下さい。

takaのメモ帳
8月29日

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