このページは『モロッコ旅行記 2007春』 2007 march -2007 april です。

私の日記
2007年3月31日(土)      快晴
                      
◎世界遺産『マラケシュのメディナ』散策===============
  (夜行寝台列車)→10:00 マラケシュ
マラケシュのメディナ散策
                          マラケシュ泊
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7:10 起床
 トイレに行きたくて起床。


左上:太陽はしっかり顔を出しているが、車外は朝靄がたちこめて何も見えない。小さな駅に近づくたびに、靄が消えて白ちゃけたセメントの構造物が見えるが、廃虚と区別できない。
右上:1等車両の通路。

 さて、旅も終盤になって残すところ24時間あまりになった。今回はマラケシュで終わるが、アトラス山脈を超えたみたかったなあ。体調が万全なら超えていたけれど、今回は少し崩したままだったので仕方あるまい。またのチャンスがあれば行ってみよう。モロッコには目的地が一杯あるので、レンタカーで楽しみたい。

10:00 マラケシュ着
 標高が500mあるので寒いだろうと思っていたら、砂漠の熱さを予感させる場所だった。こんなことなら、さっさとタンジェから移動すれば良かったが、済んだことは仕方あるまい。

 鉄道駅では、現金500ディナールを引き出してから、翌朝午前5時発カサブランカ行きの帰りのチケットを買った。それから、ガイドブックに書いてある通りに広い大通りを渡り、市バスで街の中心まで出ることにした。タクシーも使えるが、何故かここでは市バスに乗りたかった。

 バスを待つ間にオレンジジュースを飲んだ(3ディナール)。

 バスは混んでいたが、地図を見ながらマラケシュのおおまかな位置を掴むことができた。

 途中で6、7歳の子供が嘔吐した。私は助けるためのいろいろな物を持っていたけれど、混雑しているので何もすることができなかった。私は、大半の乗客と共にフナ広場付近であろう停留所で降りた。そして、人の流れに身を任せて歩いた。「ここまま歩いてゆけば、フナ広場に出るだろう。」

 フナ広場はとても広く、方位磁針がなければ東西南北すら分からなかっただろう。私は注意深く地図を見て、自分がいる位置を求めた。そして、予定している中流ホテルへと歩いた。しかし、多くのホテルは満室で断られてしまった。仕方なく、荷物を背負ったまま早い昼食をとることにした。

11:30頃 昼食
 フナ広場付近の観光客向け食堂でサンドウィッチを作ってもらった。先日、シャウエンで美味しいサンドウィッチを食べた感触が残っていたので、不用心に店を選ばなかったことがいけない。不味い。しかも、疲れていたので料金を確かめてから注文したものの、2倍料金を支払っていた。私はレジが見える2階席に座り、悪徳店主、やる気のない料理人、この店に出入りする悪徳ガイドの様子をつぶさに観察した。かなり悪質な様子を上空から30分ほどつぶさに観測できたので、多少の料金はしかたないかも知れない。


左上:まずいフライドチキン、挽肉のサンドウィッチ、コカ・コーラ。
右上:ナイ広場の様子。

12:00頃 ホテルにチェックイン
 マラケシュの中流ホテルはどこも満室だった。安宿も10軒近く回ったが満室だった。足が疲れ、状況が悪くなってきた。それでも頑張って歩き、最後は満足できる部屋を見つけた。1時間近く使ったと思う。

上:マラケシュの中心『フナ広場』まで徒歩5分の立地条件のホテルの私の部屋。

 荷物を置き、メディナ散策に出かけた。


上2枚:モロッコ国内外を問わず、雑多な観光客に溢れていた。私もその中の1人である。

14:00頃 マラケシュ博物館
 マラケシュに来たなら訪問すべき博物館だろう。

<メモ>
・3館(マラケシュ博物館、ベン・ユーセフ・マドラサ、クッバ・バアディン)共通入場券を購入。
・上記3館は、いずれも後述。


上:マラケシュ博物館のパティオ(中庭)は、透明な天井で覆われている。


上:先住民族の民族衣装とそのイラスト。


左上:思わず写真を撮りたくなる空間設計がなされたトイレ。
右上:博物館の一角は、現代作家の作品が展示されていた。

14:40頃 ベン・ユーセフ・マドラサ(神学校)
<メモ>
・博物館から徒歩1分の距離。
・先ほど購入した共通券で入場する。


右上:神学校の中庭で記念撮影。

クッバ・バアディン
・12世紀の建造物。
・50km離れたオートアトラス山脈から水を引いている施設。
・ぱっとしたものではない。

左上:クッバ・バアディンの主要構造物。
右上:ドーム(クッバ)の内側の装飾。これは面白い。

 それからメディナの北側を歩いているうちに、清潔で古式豊かなハマムを発見した。


上:たくさんの女性が出入りしていたが写真を撮るのはおこがましかった。

14時頃 2度目の昼食
 メディア内の小さなレストランで2度目の食事をした。


上:左手前から白身魚のフライ、茄子のフライ、パン、赤いものは冷たい野菜スープ。そのどれもが見た目より遥かに美味しい。


上:とても気さくなお兄さんだったので、パンを持って記念撮影。

 それから父への土産物を探した。アラジンの魔法のランプを注文されていたが、ベルベル人の短刀に決定した。


上:短刀を売ってくれた男性と記念撮影。とても年輩に見えるが私より若いかも知れない。


上:野菜を売り終えた露天。


上:絨毯などを売る店。


上:赤いサリー、黒いペール、麦わら帽子の女性。


上:ミントティーを飲みながら、フナ広場を眺める。

17:00 宿に戻り、休息
18:30 再出動

19:00 夕食
 フナ広場の屋台をぐるぐる回り、外国人観光客がいない店を探した。やがて、人気のなさそうな1軒を見つけたので、席についた。席につくと、早々にモロッコ人観光客に挟まれた。つまるところ、外国人は喧しいが、モロッコ人にとって屋台は静かに食事をする場所のように感じた。


上:屋台で5種類の焼肉とコカ・コーラを特注した。


上:次に、モロッコ人に1番人気の挽肉ソーセージを注文した。

 上のソーセージは脂がたくさん含まれていて、私はほとんど残した。ぼぉっと周りの人々の様子を観察していると、私の腕を引っ張る者がいた。振り返ると、1人の子どもを連れた婦人で、片手にはパンを持ち、そのパンの中にソーセージを入れてくれと言う。私は喜んでソーセージを入れた。婦人は、あっという間に雑踏の中に消えたように思うが、婦人は私に礼を言ったのかも知れないし、私も婦人に礼を言ったかも知れない。あまりにも自然な出来事だった。これを神の思し召しと言うのだろう。


上:夜のメディナ内の商店。


上:竹ざおでコカ・コーラを釣る人々。これは新種の遊びらしい。


上:屋台の様子。


上:屋台の様子。

22:22 とあるレストランのテラスで
 モロッコの旅も最終段階に入って、ほとんど日本に帰るのみとなった。モロッコで感じたことは、あまりない。全て忘れてしまった。全て忘れてしまえるほど日常的で、私にとって新しい刺激を与えてくれるものではなかった。ただ、マラケシュの夜にすれ違った日本人らしき女性は、引きつった顔をして鞄を抱きかかえて歩いていたが、モロッコ国内で1人歩きをしている女性はいないし、かなり奇異な感じがすることは否めない。もちろん、男性1人の旅人もほとんどいないので、私を客観的に見てもかなり変わり者に見える。

ミントティーの値段は15ディナールに跳ね上がったが仕方あるまい。


上:とあるレストランのテラス。

22:30 レストランを追い出させる直前、列車の中で出会ったカップルと再開した。

23:10 消灯

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2007年4月1日

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