このページは旅行記『メキシコとキューバの旅行記2008夏』 2008 jul. 19 - 2008 aug. 19  です。

私の日記 11日目
2008年7月29日 火曜日           
                      
◎サンクリストバルと先住民の村の散策 =================
(1)サン・クリストバル散策
(2)サンファン・チャムラ村の教会でびっくり、傘と帽子を失う
(3)シナカンタン村の散策
(4)サン・クリストバル市内散策(ドミンゴ教会、琥珀博物館)
(5)演劇鑑賞
                       サン・クリストバル泊 1/1
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9.00 サン・クリストバル着

 この街はとても歩きやすいけれど、メキシコに来てから観光地ばかりを回っているので面白くない。もっと自分の勘やタイミングが必要な旅がしたい。大きなバスターミナルを見るだけでもウンザリ。
 しかし、その一方で1等バスを利用したいと願っている自分がいる。複雑な気分。

右:私のホテル

 ホテルは、1等バスターミナルから徒歩3分のところで決めた。あまり歩きたくないのだ。部屋はテレビなしで190ペソ(1900円)。全く問題ない。これは夜になって分かる事だが、ホットシャワーが切れていたことは痛かった。夜はとても冷え込むのだ。

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 それから、直ぐに50ペソの朝食セットを頂く。初めに出て来たトーストに期待が膨らむ。ソースは、トマト以外のものにすれば良かった。次は挑戦してみよう。

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上:本日の朝食

 それから、サンクリストバル市内を散策。


上:青と白が美しい教会を見つけました。


上:美しい壁画を発見


上:サント・ドミンゴ教会の前で記念撮影。


上:教会内部

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 聖人達の肌の色に注目!
 黒いマリヤ様。

 
 気分が乗ってきたので、ミニバスで先住民の村を訪ねることにした。まずは、周辺で一番大きな『サンファン・チャムラ村』を目ざす。

サンファン・チャムラ村へ
 バス乗り場はサン・クリストバルの北外れで、地図があっても分からなかった。私は何度も道を尋ねながらうろつき、ついに、正面から走ってくる小さなバスに声をかけらるに至った。ま、この界隈を歩く外国人は『サンファン・チャムラ』のバスを探している、ということだろう。


上:8ペソ。
 30分もかからず難無く到着。
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サンファン・チャムラ村
 市場では葬式か結婚式か何だかわからないことをやっていた。近くの見物客に尋ねてみたが、私のスペイン語は通じない。とにかく、2つの組に分かれていることしか分からない。


上:市場で見かけた儀式。詳細不明。

 白い石のようなもので『白い香』を焚き、唄い、踊り、ロケット花火をあげる。とくに、ロケット花火は専門の職人がいるようで、手製の花火を自らの手に持ったまま打ち上げる。見ているだけでも恐ろしい。火薬を筒に詰めた『爆竹』の音は尋常ではなく、すでに鼓膜は半分破れているとしか思えない。


上:20分ほどしたら、動き始めたので、私は後ろをついていった。この時点で、外国人は私1人であり、写真は厳禁であり、撮影しているのが見つかったら裁判になるとの噂もある。

 10分ほど歩き、とある民家へ行き着いた。

 そこでも何をしているのか分からない。結婚式、葬式、豊穣を願う儀式、のいずれかだと思うけれど、、、

 様子を小1時間ほど見守っていたが、小雨が止みそうにないので退散することにした。壁に張り付いてしゃがみ込むことに疲れてしまった。私が立ち上がると、酒を飲み始めた男達が手招きしたが、私は微笑んで立ち去った。私は酒を振る舞ってもらうほど、緊張が溶けていないかった。彼らが極端に写真を嫌がることが、私に緊張感をもたらしていた原因だ。


上:民家の周辺をこっそり撮影した。これ以上は無理。


上:途中で、土砂降りに雨になった。膝の真ん中まで水がたまった。
 水たまりで遊ぶ少女達を見て、幼い頃子の自分を思い出した。『雨の中、雑草の葉で小舟を作り、水路に流して遊んだ思い出』


上:雨宿りのため、市場に面した小さな商店へ入った。


上:コーヒーを販売していたので注文した。こんなに素晴らしい雨宿りができるとは夢にも思わなかった。


上:雨で商品をおいたままになっている市場を歩き、その正面にある教会を目ざした。

圧巻、必見! サンファン・チャムラの教会
 教会内部に、こそっと入ろうとしたが、入り口にいる男性に、入場券を村の中心となる建物で20ペソで購入するように言われたので、そのようにして入った。

 中は必見!

 これを見逃したら、サンクリストバルに来た意味がない。絶対に見なければいけない。床一面に、何だかわからない長さ20cm程度の細長い植物の葉がバラバラに蒔かれている。それを手で払ったところに、ロウソクが50本〜300本ほど整然と並べられ、火が灯されている。これが、あちらこちらにある。巨大な密室空間、あるいは、閉ざされた馬小屋の床で、小さな精霊が次々に産まれ出る現場にいるようだった。マリヤとかイエス・キリストは関係ない。全然関係ない。サン・クリストバル古来の宗教とも違うと思うが、キリスト教とは完全に隔絶している。500年前、強制的に改宗させられた人々の本来の宗教が見事に復活し、その発展した姿となって生きている。私の目の前にある。

 とくに、1人の女性は、年老いた男性に占いをしてもらっていた。占い師は100本ほどのロウソク灯し、彼女の腕の脈を正確に押えながら、優しく彼女に語りかけていた。占いに使うロウソクは5種類ほどあり、大きさや燃焼する速度が違っていて、占いが終わる頃には、全てが同じように消えた。その後、占い師は聖なる水をロウソクの上にかけた。

 教会のいたるところにあるロウソクは、一歩間違えば火事の原因になるが、たくさんの管理人が見守っているので大丈夫だ。少なくとも3人の係員は、消えかけたロウソクや役目を終えたロウソクを専用へらで剥がし取っていた。火がついているロウソクも無理矢理消して、ビニール袋に回収していた。これらはもう1度溶かして、新しいロウソクに生れ変わるのだろう。

 繰り返すが、サンファン・チャムラ村の人々は、イエスが祭られている場所を使って、自分たちの好きな事をやっている。彼らは教会を壊すことなく利用し、完全に自分達のものにしている。つまり、当時のスペイン人よりも優れた思想を持っている。

シナカンタン村へ行く
 サンファン・チャムラ村の教会があまりに衝撃的だったので、もう1つの村へも行くことにした。サン・クリストバルを観光する時間がなるなるかも知れないが、先住民の文化にはかなわない。

 私は市場前で待機していた『サン・クリストバル行き』のミニバスに乗り、シナカンタンとのジャンクションで途中下車し、『流しのタクシー』に乗り継いだ。前者は8ペソ、後者は10ペソで、乗り継ぎは完璧に近かった。サンファン・チャムラ村から20分で、シナカンタン村に着いていた。しかし、シナカンタン村は閑散としていて、見所はなかった。


上:シナカンタンの教会

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上:教会の内部を撮影できたのは、誰もいなかったからである。つまり、見どころはない。

 教会は無料で入れたが、何もなかった。だた、写真が撮れたのは収穫かも知れない。

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上:羊の群れが帰ってきた。


上:小学校の校舎に掛れた壁画だと思う。

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 それより、サンファン・チャムラ村の教会で傘を帽子を失った事がショックだ。まあ、拾った人か奪った人が十分に活用してくれると思うから、傘と帽子は運が良かったということにしよう。それにしても腹立つなー。首絞め強盗よりも腹立つよ。これで、物を紛失したのは3回目だから、何かを失うのはこれでお開きにして頂きたい。

 それから、現地の人々とタクシーを貸し切ってサン・クリストバル市内へ戻る。

17.00 琥珀博物館
 サン・クリストバルに戻ってから、琥珀美術館を見学した。入場料は20ペソ(200円)だったが、私にはその価値がわからなかった。

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上左:琥珀美術館とその入り口。


上:琥珀の原石


上:琥珀を採掘する現場で働く人々

17.30頃 夕食

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上左:ビールを飲むつもりはなかったけれど、肉(右)を注文したから水では面白くないし、、、


上:カルメン寺院。
 感想は『とくになし』。
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19.00頃 演劇鑑賞
 オアハカの王様の演劇を見た。150ペソ。悪くない。
 ただ、動物を真似ているのか、動物そのものを演じているのか区別できなかった。ところで、動物と人間は完全に隔絶しているように感じるのは自分だけだろうか。そもそも全てのものは、1個体単位で隔絶しているけれど、、、人間もその例にもれないけれど、、、

22.00頃 帰宿
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上左:私の部屋
上右:ホテル内部

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