このページは旅行記『バルカン半島9ヵ国 2009夏 2009 AUG.11 - AUG. 31  です

4日目 2009年 8月 14日(金)
== スロベニアのリュブリャーナ観光 ===========================
ブレッド湖(バス)→ リュブリャーナ
リュブリャーナ市内観光
(1) プレシェーレン広場
(2) 国立美術館、近代美術館
(3) リュブリャーナ城
============================リュブリャーナ泊(1/1)=======

6:20 起床
 途中で起きることなく、この時間まで熟睡していた。夢はつまらないものだったと思う。外は曇り、窓を開けると、ばたばたと雨が降る音がした。雨まじりの朝だけれど、昨日と同じように降ったり止んだりの天気が続くのだろう。

 僕はトイレへ行き、髪に水をつけて寝癖を直し、朝食用にとっておいた昨夜のパンを食べ、オレンジジュースを飲み、ポテチを食べ、自転車を拝借してサイクリングに出かける。十分に楽しめるだろう。


上:本日のブレッド湖。画面左端がブレッド島(聖マリア教会)、右端がブレッド城。
 どんよりした天気で冴えない写真になってしまったので、かなり補正しました。
 ほんとは小雨まじりの灰色です。


上:島を半周したところで記念撮影。自転車を写したかったんだよ。僕は汗をかいているし、
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上:こんな木製ボートを借りて、島に渡るのもの面白いだろうな。

 45分で湖畔を1周した。
 たくさん写真を撮ったし、思い残すことはない。

 それにしても空一面にある灰色の雲が湖面に映り込み、色が悪い。もしも晴天なら、湖面は空の色を受けて真っ青になるのだろう。真っ白な雲があるなら、白と青のまだら模様も楽しめるはずだ。こうした美しさを作る条件は無風で、湖面に波が立っていないことだろう。ここではカヌーの練習も行なわれている。


上:サイクリングを終えて、カモと一緒にひと休み。

ブレッド湖の観光を終えて
 この自然は厳しくないから、男1人では物足りない。僕は観光に来ているけれど、観光地の特性を適切に選ばなければつまらないことになる。今回は自転車が上手く借りれて良かったけれど、さもなければ本当に寂しい思いをしたと思う。男の1人旅は、自然の厳しさや脅威を感じるようでちょうど良い。

7:50 チェックアウト
 誰もいないフロントにさようならを言い、バス停まで15分歩く。


上:私が宿泊した民家。


上:十分に湿った道路を横断するマイマイ。
 僕はこういうのが苦手だけれど、あまりに巨大なので撮影してしまった(全長8cm)。

 湖畔に沿いの道路に出ると、ひっきりなしに車が走っている。
 片道1車線なのに、うろうろ走る運転手が多いので、
 朝の通勤ラッシュにいらいらし、
 不必要にアクセルを踏み込むドライバーも多い。

 さて、私が乗るリブリャーナ行きのバスは8:31出発だから、
 ここ(小さなバス停)で20分間日記を書くことができる。

8:31 バスでリュブリャーナへ
 バスは、ほぼ定刻通りに来た。
 僕は乗車券を買い、1番前の席に座った。

 ただし景色を観ることなく、ほとんど眠っていたように思う。

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上:バスの車窓から

9:40 リュブリャーナ
 走行時間70分
 予定よりも早く到着


上:リュブリャーナのバスターミナル。ターミナルといっても小さな切符売り場があるだけで、大きな建物は鉄道の駅。ここは昨日も来た場所だったので安心した。

それから、私は第1希望のホテルへ直行した。

上:赤い建物がそのユース・ホステル

 その場所は思ったよりも遠く感じていたので、見つけたときはホッとした。が、生憎の満室。というより、大人気でユースホステルで相手にされない感じ。ちょっとだけ途方にくれたけれど、適当に歩いていたら『パークホテル』というホテルを発見した。ラッキー

10:13 パークホテルにチェックイン
60ユーロ
朝食付き

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上:かなり満足できる僕の部屋

右:パークホテルの外観

 荷物をほどくことなく、すぐに市内散策に出かけた。

リュブリャーナの市内散策
 宿から、街の中心を流れるリュブリャニツァ川へ歩いた。500mほどの距離。 

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上左:川沿いに道は、旅心をそそられる雰囲気
上右:リュブリャニツァ川


上:川沿いの道を数10mほど歩いたところで撮影した。小さな店を使って、政治的なメッセージを発信する番組を製作しているのだと思う。貼りボテをかぶった人がまじめな顔をして座っていた。これだけでアートになる。日本でも同じような企画をまじめにやると、国民の政治的は関心がさらに高まると思う。


上:ちょっと雰囲気のある歩行者専用道路。ここに面した建物の1つで撮影していた。

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上左:とても有名な『竜のある橋』。奥に見えるのはリュブリャーナ大聖堂。
上右:観光フェリーが走っているけれど、見かけたのはこれ1回限りだった。

プレシェーレン広場

上:リュブリャーナの中心にあるプレシェーレン広場

 広場はとても美しく、リュブリャーナ城を中心に集まる人々が楽しめるように考えられていた。何かが始まりそうな、知っている誰かがそこにいそうな予感がした。この期待感は、広場が川沿いにあること、周辺よりも地盤が下がっているので見下ろしながら人々が集っていくことが原因だろう。まるで、俳優になって、劇場ステージに向かって歩くような錯覚になるのだ。この先、たくさんの国のいろいろな広場を歩いたけれど、今回の旅では1番と言い切れる広場だった。ただ、写真としてうまく表現できなかったが、とりあえず以下の写真をどうぞ!


上:天気は冴えないけれど、まずまず


上:広場の中心にある立派な建物


上:中心にあるプレシェーレン銅像

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上:マンホールのデザインがかっこいい


上:おばあちゃんと孫だと思う


上:同上(とても有名な三本橋にあるベンチ)


上:広場の素晴らしさを表現できなくて、ちょっと渋い顔の僕


上:広場にある『フランシスコ教会』の内部


上:リュブリヤニツァ川の北側から、川を挟んで向側にある大聖堂方面を写す。川沿いには、オープンテラスだけでなく、さまざまな様式や雰囲気を持つカフェや飲み屋が並んでいた。僕は1杯のワインを頂きたかったが、この後に予定している美術館見学に影響するので、ぐっと我慢した。なお、この写真は、午後4時過ぎに撮影したもので、午後は午前中より雲が少なくなり、画面の色が良い。以下の写真も、美術館見学後に撮影したものである。

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上左:リュブリャーナ大聖堂
上右:有名な三本橋を歩いている人の90%以上は外国人観光客(スロベニア人ではない、という意味)


上:大聖堂前にある市場の風景


上:僕は桑の果実を買って食べた。酸っぱすぎて残してしまった。

右:絞りたての牛乳の自販機。自分の好きな量を選び、自分の瓶に入れる。瓶がない人は空き瓶も購入できる。僕はドイツ語が読めないので詳細は分からないが、スペイン語を話す中年観光客に大人気だった。僕も一口のみたかったなあ。

 それから、僕は大聖堂に入らなかった。扉が閉まっていたし、それほど大きなものではなかった。

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上:同左


上:背景にある建物が大聖堂

12.00頃 昼寝
 ちょっと疲れたので、教会前の芝生の上に寝転び、そのまま30分ぐらい寝てしまったと思う。

右:昼寝をしたプラヴォスラヴナ教会。内部の見学はしなかった。この教会の東はティボリ城があるティボリ公園(いずれも見学せず)。さらに、国立美術館と近代美術館が隣接している。

 国立美術館が見学できたが、近代美術館は修復?工事中で観ることができなかった。とても残念。

12:50 国立美術館
 そこではメイプルソープを観た。

 国立美術館で特別展示していた写真は、誰のものか分からないまま見始めた。それは大理石の彫刻を切り取った写真に過ぎないが、グラデーションが美しすぎる。白から黒へかけての階調ではなく、純白の中にある階調に見惚れた。そうした作品が8点ほど続いてから別室へ移動すると、一転して花を撮影してものに変わった。その美しい階調は変わらず私を魅了した。花の作品のうち、群衆になっているものは、あくまで群衆に過ぎなかったが、その中でも1点だけ、ポートレイトと銘打たれた作品があった。彼女は画面の中に横たわり、全てを見る者に曝け出していた。それでいて、あまりに美しいので猥褻さをみじんも感じない。およそ、全ての花の写真はヌードであり、それを美しく表現するから大衆に受け入れられるだけに過ぎない。メープルソープと同じレベルの美意識を持っていれば、あのチューリップを見逃すことはできない。それは奇跡に近い偶然での出会い、その止まった時間の永遠に感じる時間を定着させたもの、である。写真で紹介できないのが残念だ。


上:国立美術館

 そこで得た情報にもとづき、メープルソープを展示している別館へ向かった。そこでは、メイプルソープ自身のポートレートに迎えられた。大変素晴らしい。とくに、最高潮に達した彼自身が美しい。僕はホモではないけれど、その美しさ故に彼の作品が好きだ。


上:共和国広場前の駐車場。右側のビルの屋上にはメープルソープの写真があり、1階には日本国大使館の看板があった。


上:いろいろな国の大使館が入っている。

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上:日本国大使館の他にもいくつかの国が入っている。メープルソープン展覧会は、このビルの1階で行なわれていた。

 画像を見せたいけれど、撮影禁止だったのでできない。とても残念だ。

 メープルソープを堪能してから、リュブリャーナ市街を散策した。とくに当てもなくぶらぶらしたけれど、プレシェーレン広場は人々を吸い寄せる力を持っていた。


上:プレシェーレン広場にある、プレシェーレンの銅像。彼の都市設計は本当に素晴らしいと思う。もちろん、その他にも同じように素晴らしい設計家がいたと思うが、この辺りの古い都市は戦火ですべてを失っている。


上:広場をチョボヴァ通りから望む。中央にとても小さく見える緑色のものが、もう1枚上の『プレシェーレンの銅像』。その後ろが大聖堂。城は、さらにその後ろで、僅かに写っている緑の山の頂上にある。この城は、数時間後に訪問した。


上:同上


上:リュブリャニツァ川


上:大聖堂付近にある古い石畳の道路。赤いフェンスの部分は修復工事中。

14.30 市庁舎
 無料の展覧会を開いていたので、遠慮することなく入場した。


上:市庁舎の正面
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上:市庁舎内部は修復工事中だったけれど、雰囲気十分


上:市民が作った粘土作品


上:市庁舎のどこかの部分だったと思う。

14:40 市場で、またまたイチゴを買う

上:懲りずに1.5ユーロのイチゴを買う

14.50 遅い昼食
 魚を焼いている露天があったので、そこに入る。

上:まずまずの味だったと思う。お腹が空いていたのでパンのお代りをしてしまった。

 それからまた、ぶらぶらとリュブリャーナ市街を散策した。


上:道路工事をしていることろが多く、そこにはオレンジ色のビニールフェンスがある。この写真の道は、大聖堂へ通じる古い石畳の道だったと思う。

15.30 リュブリャーナ城

 城は小高い山の頂上にある。ケーブルカーでも登れるけれど、徒歩で十分の距離。

右:リュブリャーナ城へ続く道。ちょっと風流です。

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 ガイドブックによると「リュブリャーナ城は市民に愛させている」とあったが、まさに結婚式が行なわれいるところだった。


上:偶然にであった結婚式。おめでとうございます。

 それから城内を散策したけれど、特筆することはなく、僕のカメラにも次の画像しか残させていなかった。

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上左:古い扉
上右:山の岩盤、地形を利用した城


上:ケーブルカー乗り場から見たリュブリャーナ市街。


上:リュブリャーナ中心部の航空写真。

 城の見学を終えてから、さらにリュブリャーナ市街を2時間ほど散策した。その時の写真のほどんとは、このページの上に移動させて見やすくした。


上:どこか忘れてしまったリュブリャーナ中心部の街角

17:45 ホテルでゆっくり
 とても疲れていたように思う。シャワーを浴び、汚れた服を洗濯して、赤ワインを飲み、大きな枕を抱いて寝た。ワインは安物(4.9ユーロ)だったので、ほとんど飲まなかった。おかげで、パンも食べなかったし、翌朝5時半までベッドの上で時間を過ごした。途中、室外で若者達が大声で話をしたり、雨がぼたぼたと落ちる音がしたが、私は横たわったままだった。全く観ないままつけっ放しなっていたテレビは、午前0時前後に消したのではないかと思う。どんな夢を見たか忘れてしまったが、メイプルソープと一緒に撮影したり遊んだりする夢だったら、幸せな夜だったと思う。

続きをどうぞ!

私の日記 5日目

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