このページは、1年理科『生物』1999/takaの授業記録 です

  観察11 維管束
              
                  1999 06 08(火)晴

  小学校でも同様の実験を行ったらしい
  目的は、根から吸収された水が植物体内を上がっていくこと

  そこで、中学校での内容は

  ・ 維管束(導管・師管)
  ・ その配列の規則性


  (右:茎の断面を作る)


<<授業の流れ>>
1 維管束についてまとめる

 それは、次の2つの管の集まりである
     道 管: 水が通る管
     師 管: 養分が通る管

 2 単子葉植物と双子葉植物についてまとめる

===

子 葉

葉 脈

維管束(茎)

双子葉植物

2 枚

網状脈

主根と側根

輪になって並ぶ

単子葉植物

1 枚

平行脈

ひげ根

ばらばら

※ これは『被子植物の分類』である

※ 子葉については、後日(教科書で)学習することになっているが、内容が簡単であり、かつ、ここで扱った方が植物の『規則性』の妙を体感でると考えた

3 観察の手順を知る
(1) 植物を切る
  ※ この時「なぜ、水が吸い上げられるのか?」発問する
  読者の皆さんも、考えて下さい
  ア) 根があるから
  イ) 道管(維管束があるから)
  ウ) その他

答えはウ)で、『葉から水が蒸発(蒸散)するから』

(2) 断面にインクをつける
    ※ 10分以内に結果を得たいので『原液』を使った

(3) 断面から1センチまでを薄く切る(20枚以上)

(左:薄く切ることは難しいが、何回もやるうちに上手くなり、かつ、美しく観察できる切片ができる)

(4) ルーペで観察・スケッチ

4 維管束を図にまとめる
 ※ 上の
手順2)まで行わせた後、理想的な観察結果としてプリントにまとめた

※ 下はA君のプリント/ 左『双子葉植物』  右『単子葉植物』
 
は実物をセロテープで貼ったもの
 

  <双子葉植物の維管束(師管)>
  (左:セイタカアワダチソウ)

  (左:名前が分からない)

  ※ これらの画像はテレビ画面に映し、生徒に示した
    すると、今まで「分からない」と言っていた多く生徒が観察できた


  <<授業を終えて>>
  実は、1番初めのクラスは『曇りの日』に実験して失敗
  『蒸散』しないので、水の吸収が悪かったのだろう
                          (たぶん)

  翌日は晴天で上手く行った
  しかし、その原因は他にも考えられる
  ・ 材料の変更
   (事前に、天白川から数種類採ってきた)

  ・ 切断部分の細かい指定
   (インクをつけたところから1センチまでを20枚以上に薄く切る)

  いずれにしても、今後にいくつかの課題を残した

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(C) 1999 Fukuchi Takahiro