このページは、1年理科『化学』1999/takaの授業記録 です |
密 度
1999 10 12(火)
(右:Aさんのプリント) |
<授業の流れ>
1 密度についてまとめる
密度: (1立方センチメートル)当たりの(g)
<公 式>
密度(g/立方センチメートル)=質量(g)÷体積(立方センチメートル)
2 体積について確認する
(左:Bさんのプリント)
→ 1cm四方の立方体の体積は? と発問すると「3」と答える
生徒もいる。「1×1×1は?」と聞けば「1」と答える。そし
て「cmが3回だからcm3乗」と教える。すると、「そうか!」
と声が出る。
→ 2cm四方の立方体の体積は? の発問に「6」と答える生徒
がクラスに20パーセト。「2×2×2は?」の切り返しで「8」
の返答が得られる。これが学校の無視できない現状である。
3 1立方センチメートルの物体の質量を比べる
(上:C君のプリント)
1) 水、アルミニウム、金の質量を調べさせる
順に1.00、2.70、19.32g
これから『金の重さは水の約20倍である』ことを理解させる
2) 空気、アンモニアの質量を調べさせる
順に0.001332、0.000718g
これから『アンモニアは空気より軽い』事を導く
4 水に浮くか、沈むか
(上:Aさんのプリント)
1) アルミニウムは水に浮くか予想する
→ ヒントを与えないと40%は間違う
→ 水の密度を比較しなさいと発問すると、全員正解となる
2) 金は水に浮くか予想する
→ 全員正解
3) 水に浮くものを理科便覧から探す
→ 黒板では『ゴム』『氷』を取り上げた
→ 密度が1.00より小さいものを選ばせる
→ この時点では全員理解している様子
4 教科書を読み、簡単な練習問題を解く
<練習問題>
質量35g、体積25立方センチメートルの密度を求めよ
あなたもどうぞ!
(式: 35g ÷25立方センチメートル )
(答: 14 g/立方センチメートル )
<授業を終えて>
生徒達は、密度のイメージをどのように捉えたのだろう?
まず、その前に生徒の実体を押さえたい。先に述べたように、
1センチ四方の『サイコロ』の体積を「3」と答える。現実は
非常に厳しい。
だから、授業の最後には、計算問題が出来るようになった(ほ
ぼ全員)けど、明日復習する気にならない。何故なら、20分
以上必要とするだろうから。
(私は限られた時間で、学校でしかできないことをしたい)
さて、密度については金は水より重いとイメージできただろ
う。正確には条件「同体積のとき」が必要であるが、授業では
カットした。混乱を招くと判断したからである。
また、ヘリウム以外にも風船に入れると浮く気体があるこ
ともイメージできただろう。しかし、密度と結び付けることは
難しい。授業中は『空気より密度の小さい気体』として調べる
ことが出来たけど、明日には忘れてしまうだろうと思う。
さらに、「水に浮くかどうかは密度で調べる」についは、今日
のところは大半の生徒が理解したけど、翌日なれば怪しい。こ
れについては、次時の実験でどこまでイメージが膨らむか楽し
みである
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実験6密度の測定
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(C) 1999 Fukuchi Takahiro