このページは、Mr.Taka による中学校理科の授業記録 1年(1999年度)です |
月・太陽の日周運動
1999 12 03(金)
教科書と順序を逆にして
(右:Aさんの学習プリント) |
<授業の流れ>
1 月の日周運動
「月は、1日でどれだけ動きますか? 次の1〜3のどれかに
手を上げなさい。」
1 ちっとだけ動く
2 太陽と同じように1周する
3 15度動く
→ 生徒のほとんどは1、3に手を上げた。しかし、正解は2。
「月が昇のは、東ですか西ですか?」
→ ほどんど全員が正解(東)
「ここで、プリントに月の日周運動を描きなさい。」
→ 全員、黒板を見ながら描いた
(上:Bさんの学習プリント)
赤の線を彼女が描いた。その他は印刷してある
2 太陽の日周運動
「太陽の日周運動を描きなさい。」
→ 月と同じなので問題ない
(上:Cさんの学習プリント)
「太陽が真南に来ることを何といいますか?」
→ 予習をしてきた数人の生徒が答えた
「南中です」
→ それから、次の点を押さえた
・ そのときの高度が1番高い(南中高度)
・ 正午12時である(正確には12時ではない)
3 月と太陽の日周運動の違い
「月と太陽の日周運動の違いは?」
→ 私の質問が漠然としているので、答えが返ってこない期待
する答えは『太陽は朝昇り、夕方沈むけど、月は昇る時間や
沈む時間が決まっていない』
→ それでも、ごちゃごちゃしているうちに誰かが答えてくれる
「太陽は決まった時間に昇る」
「月は昼間出ていることがある」
「本日の『月入』『月出』時刻を紹介します」
月入: AM 02.04
月出: PM 02.12
→ 午後の授業で「今、出ていますが、もうすぐ沈みます」
と説明すると生徒達は意外な様子。しかし、実際に窓を開け
て見ようとする意思が少ないので残念。私も敢えて「外に出
よう!」と言わなかった
4 太陽の春夏秋冬
「色鉛筆を3色用意しなさい」
「では、春の色で太陽の日周運動を描きなさい」
→ 先程と同じなので問題ない
「実は、このように真東から昇り、真西に沈む日は1年に2日
しかありません。それは大変珍しく学校もお休みです。何の
日か知っている人?」
→ 数人が答える
「春分の日」「秋分の日」
→ 真東から昇り、真西へ沈むのは『春分』『秋分』だけである
「では、何月何日か生徒手帳で調べなさい。分かった人は黒 板
に書きにきなさい。」
→ あるクラスのD君は「分かったー!」と叫んで立ち上がり、
椅子をそのままにしてダッシュした。しかし、黒板の手前で
つるっとスリップ。こけた。皆さんに笑われていたが、私は
D君が好きだ。
「次は冬です」
「さっきより低い位置に太陽を描きなさい」
「そして、前と平行になるように軌道を描きなさい」
→ 大変難しいので、黒板で確認する
→ 始めに鉛筆で下書きさせてから、色ペンで止める
(上:Dさんの学習プリント)
→ それから、冬至の月日を調べさせる
「さて、次は1年で一番太陽が高く昇る日です。その日を何と
言いますか。」
→ 正解『夏至』は『冬至』よりも出て来ない
→ 黒板を見ながら、太陽の動きを描く
→ その月日を調べさせる
授業を終えて
月から授業を始めて良かったと思う。理由は『東→西』の動きが
太陽と同じであること。その日周運動(1日の動き)について興
味関心を持ちやすいこと。
本時の月は『月齢25.0』で、昼間観測できる月であることは幸い
だった。午前中の授業では、窓を開ければ観測できたし、午後は
「あと1時間で沈みます」と解説できた。しかし、前述したよう
に、生徒のノリが悪く観測できなかったことは残念至極。
また、月齢25.0の月の形を 発問できてことも効果的だ った (左:今日の月の形) 新聞にも載っている |
南中については、次のようにまとめ直したほうが良いかも
・ 天体が真南に来ること(最も高い)
・ その時の角度を、南中高度という
・ 場所により12.00になるとは限らない
天球上を動く速さは一定であることは次時学習する
全体的に、生徒の理解度は高かったと思う。理由は、生徒の描い
た天体の動きが正確であること、授業が予定より早く終ったこと
である。時間的に、もう少し進むこともできたが、混乱を避ける
ため後半10分間を自習とした。
(自習といえども、実態は、、、)
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