このページは、中1物理1999/takaの授業記録 です

  実験1 水を熱する
                   2000 01 31(月)
  今日から物理分野に入る。
  教科書は、
  1 光の性質
  2 音の性質
  3 熱と温度
  4 力とそのはたらき
  5 圧力とそのはたらき
  の順であるが、
私は「熱と温
  度」から入ることにした。簡
  単で良いデータの得られる「
  物理実験」は、肩馴らしとし
  て最適と考えたからである。

(上:Aさんの実験結果)
 50、100gの水を熱したときの
 温度変化


  ◎ 授業の流れ
  1 熱量についてプリントにまとめる
   1gの水の温度を、1度C上げるのに必要な熱量を1cal
   という。
   (左:Bさんの学習プリント)

(左:板書例)
 熱量= 自分の体重×体温
 として計算させると、身近な
 概念ととして感じることがで
 きる。勿論、体重は強制的に
 書かせてはいけない。



    
  2 教科書を読み、本時の実験方法・目的を知る

 ・ ビーカーに水50gを入れ熱
  する
 ・ 1分毎に温度変化を記録する
 ・ 同様の実験を100g、15
  0gの水で行う
 ・ そして、グラフから規則性・
  関連性などを読み取る。

  (右:Cさんのプリント)
   実験器具は印刷しておく

  ◎ 実験装置の実際
   
   (上:水道水は14度C
   ぐらいなので、しばらく
   放置しないといけない。
   それも実験のうち。)

(上:温度計は鉄製スタンドで固定)

  ◎ 実験結果(生徒の様子)
   1 グラフを1本の直線で表わすことは、全員できた
    ・ できない班は、個別に指導
    ・ 始めと最後の点を結ばないよう注意する

   2 実験進度については11班のうち、
    50gだけ:         1班
    50と100g:       9班
    50gと100gと150g: 1班
    ※ 他のクラスでは、50、100、200の順に実験させたが
     この方が違いがはっきりして良かった


   3 50g終了時、ガスバーナーを消してしまった班数は不明
    ・ これをやると、50と100gの関係が失われる
    ・ つまり、失敗

 
  (上:C君のデータ)
  (右:Dさんのデータ)

  


  授業を終えて
  約3ヶ月振りの理科室なのに、生徒達の実験はスムーズだった。
  結果も満足できるもので、嬉しい。実験とは直接関係無いが、
  チャッカマンで火遊びする生徒がいないのも嬉しい。

  なお、一番重要な『考察』は次時とした

  <本時の実験誤差について>
  1 50gの場合、3〜4分の過熱で充分。だから、誤差が大きいとき
   やり直しがきく
  2 ガスバーナーの炎の大きさは、やや強火がよい。大きすぎると、
   ビーカーの横から熱が漏れてしまうからである。
  3 また、ビーカーの大きさについては、100mlか200mlで統一し
   た方が良いと思うんだけど、分からない。熱の洩れ方とか、ビーカ
   ーを過熱するために必要な熱の量とか、それらの誤差が複雑にから
   み合い、結果として、次の4のねらいを達成できればよい。
  4 教科書以上のねらいとして『50gと100gでは、過熱時間が2倍
   違う』事を確かめさせたかったが、誤差が大きくて失敗。しかし、
   100gと200gの比較では、ほぼ満足できる結果が得られた。その
   理由は、良く分からない。
   

    (上:D君の実験結果)
それぞれ単独では、比例関係(直線)が
       得られている。しかし、50、100、150gは1:2:3
       になっていない。

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