このページは、中1物理1999/takaの授業記録 です

  実験3 比熱の違い
                   2000 02 04(金)
  「次回、油を100g持ってくる事」指示したところ、
   ほぼ全部の班が持参した


  物質1gの温度を1°C上げる
  のに必要な熱量を、その物質の
  比熱という。

  比熱の大きい物質はあたたまり
  にくく、さめにくい。

  (右:Aさんの学習プリント)
     水と油をあたためる


 ◎ 授業の流れ
 1 比熱についてまとめる
  ・ 教科書を読む
  ・ 重要な部分をプリントにまとめる
  ・ 『水』は、あたたまりにくく、さめにくい物質であることを知る
  ・ 『油』は比熱が小さく、『水』よりあたたまり易いことを知る
  ・ ここで、皆さんに質問です

  右のグラフは、水と油を加熱した
  ときの温度変化です。さて、油を
  表わしているのはA、Bのうちど
  ちらですか?記号で答えなさい。


   (答:******A

 2 実験手順を確認する
  ・ 50ビーカーに『油』50mlを入れ、ガスバーナー(弱火)で過熱する
  ・ 1分毎に温度をはかり、グラフにする
  ・ 過熱は50°Cまで
  ・ 同様にして『水』を過熱するが、炎の大きさを変えないよう注意する
   → 火を消すときは「元栓」を閉める

 3 実 験
  「油の過熱は危険!!」
  と思ったけど、料理で使うもの
  だし、生徒も危険性を重々承知
  していた。






  (右:B君はごま油を持参した)

 4 実験結果
  理論的には、2倍違う。
    水の比熱を1.00とした時、ナタネ油は0.5
  しかし、生徒実験ではほとんど差が出なかった。いくつかの原因が考
  えられる
  ・ 油50mlは(密度が小さいから)50g以下になる
   → 比熱は体積ではなく、質量
   → 水は50mlで50g
  ・ 油を加熱したときの余熱が、三脚や金網などに残っている
  ・ 理由は全く分からないが「油の加熱し初めは、非常に不安定」
    
    (上:Cさんの実験結果)
       水+銅については、次の『実験その2』参照

 5 実験その2
        ==
比熱測定用体==
  準備室を片付けていたら、『比熱測定用体』を発見。木箱のふたを
  開けると4つの金属が入っている。アルミニウムと銅は分かったけ
  ど、他は不明。質量は100gと書いてある。私は、こんなもの使
  ったことがないけど、面白そうなので急遽実験することにした。
  1) 実験手順の説明
   ・ 100ビーカーに水50mlを入れる   
   ・ それにアルミニウムを入れる   
   ・ 弱火で加熱し、1分毎に温度を測定する  
   ・ 同様にして、他の金属を調べる
  2) 生徒実験
   炎の大きさが難しい。
   あるいは、10秒毎に測定しようか、
   30度Cになってから測定を開始し
   ようか。
  
  (上 :何か不明)
  (右上:銅)
  (右下:アルミニウム)


  3) 実験結果

   (上:Cさんの学習プリント)
   (右:Dさんの学習プリント)


  授業を終えて
  油はやめれば良かった。
  比熱測定用体があるなら、それだけで良い。

  さて、実験した分かったこと
  <グラフの目盛り>
  ・ 縦軸は30度Cから
   → 過熱をはじめて、30度Cになったら測定開始
  ・ 横軸は30秒毎
   → 30度Cになったら、時計を見て計測開始

  
<測定順序>
  1 水150ml     (200mlビーカーを使用)
  2 水50ml+アルミニウム(100g)
  3 水50ml+銅(100g)
  4 水50ml+その他(100g)

  今日で小単元『熱と温度』を終わるけど、私の準備不足で
  うろうろしている間に時間切れになった。しかし「失敗が
  多い実験ほど、周辺部の収穫が多い」ということで許して
  もらおう。(通常3時間だけど、先頭クラスは4時間行った)
  (名古屋市教育課程は4時間)

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(C) 2000 Fukuchi Takahiro