このページは、中1物理1999/takaの授業記録 です

  実験8 ビーカーで演奏会
                   2000 03
  ソミミ、ファレレ
  ちょうちょ、ちょうちょ
  ドレミファソソソ
  菜の葉にとまれ
  ソミミミファレレレ
  菜の葉に飽いたら
  ドミソソミミミ
  桜にとまれ 

  音楽の先生と相談して、合科
  授業を行った
  (ただし、1学級のみ)


 ◎ 授業の流れ
 1 音源、固有振動数につて
  
  (上:Aさんの学習プリントから)

 2 440Hzのおんさ
  固有振動数を持つものとして『おんさ』を紹介する
 1) おんさを鳴らしてドレミファソラ
   シドのうち、何の音か発問した
  → 各クラス1人ぐらいは『ラ』と
   答える

  解説:これは世界共通の『ラ』である
     最近は442、443もある
     また、時報の最後の音も440。

 2) おんさを共鳴箱から外して鳴ら
  し、音が小さいことを確認してから、
  共鳴箱につける
  → 音が大きくなるので「手品みた
   い」とつぶやく生徒がいる

 3) 共鳴箱に向かって、ラーと叫ぶと、おんさが共鳴する。
  また、音をずらしてラーと叫んでも共鳴しない。
  → 結構、真剣に聞いています
  → 代表生徒にやらせても面白い。とくに、音感の悪い生徒を
   指名すると、どんなに大きな声を出しても駄目なのでウケる

 3 いろいろな音源
   机や箱など、手当りしだいにたたき、それぞれが固有振動数
   を持った音源であることを説明する。

 4 ワイングラスの音色
  ワイングラスに水を入れ、下図のように指でこする。すると
  大変美しい音が出る。次に、水を加えると音がどのように変
  化するか、聞き取らせる
   
   (上左:指は石鹸で奇麗に洗うこと。軽く擦る)
   (上右:水を一杯に入れてやると、波が観察できる)


  音の高さが変わっていくことは分かっても、高くなってい
  るか低くなっていくのか分からない生徒が30%ほどいる

 5 自分の耳の限界
  1) 下図のように、ビーカーに入れた水の量と音の高さ
    の関係をまとめる
  
  (上:Bさんの学習プリント)

  2) 人の可聴域は20Hz〜20000Hzであることを知らせて
    から、低周波発声装置を使って自分の耳の限界を調る
  <ポイント>
 ・ 低音(2000Hzから下)から調
  べた方が良い。高音から始めると
  キーンとして頭が痛くなるし、聞
  き取れない生徒が多数でる。
 ・ 聴力の悪い生徒に配慮する
 ・ 高音部は、歳と共に衰える。
  ちなにみMr.takaは16000Hzで
  限界だった
  (左:理科準備室から掘り起こ
     した実験装置)

 6 ビーカーで演奏会
              いよいよ本番
 1) はじめに、音階の作り方を演示する
  ・ 50ml、または、100mlのビーカーを5つ並べる
  ・ 薬さじで叩き、音の高さの順に並べる
   (本来なら全て同じはずだけど、実際は違う)
  ・ 一番低かったビーカーに水を一杯の入れ、『ド』とする
  ・ 次のビーカーを叩きながら水を入れ、『レ』を作る
  ・ 順に『ミ』『ファ』『ソ』を作る
  ・ そして、ちょうちょを演奏してやる
  ・ これらを、数分のうちに意図も簡単に演示してやる
   と効果的
 2) 班毎に音階を作る
  ・ 机間巡視する
  ・ 早くできた班には、一回り大
   きいビーカーを渡し、音域を広
   げさせる。

  (右:音階を作る)
   結構、滅茶苦茶になりながらも
   音階はできていく。


 3) 班毎に演奏の練習
 4) 演奏会
  
  <演奏された曲目>
  ・ ちょうちょ
  ・ きらきら星
  ・ ドイツ民謡(名前を忘れた)
  ・ チューリップ
  ・ 音階のみ(しゃらららら、となる)

  結果は、みなさんからの拍手の量によって決定した


  授業を終えて
  1 時間が足りない
  2 音階の作れない生徒が30%ほどいる
  3 演奏は、代表ではなくて、全員に薬さじを持たせ、
   1人1音で演奏させると面白かったと思う。

  ビーカーに水を入れると音が低くなる現象は、実際のイメージ
  と異なる。簡単なので、あなたも、やってみると良い。

  この理由について散々探しまわった結果、次の事が分かった
  
    振動数は、質量の平方根に比例する
     (たぶん正解だと思う)


  これで何とか眠れるわけだが、生徒には説明しなかった。
  だって無理でしょう。

← 前 時
実験7 大気圧

次 時 →
実験9 縦波・横波

[→home
(C) 2000 Fukuchi Takahiro