このページは、中2地学/takaの授業記録2000 です

 観察1 雲
                     2001 1 30(火)

3階の教室の窓を開けると雲があった。
そんなにおもしろくないけど、無いよりオッケー。

(上:教室から見たわたぐも(積雲))


<<授業の流れ>>
「窓側の人、窓を開けてください。」
「あの雲の名前、知っている?」

(しばらくして)「わたぐも」
(あるクラスは雨だったので)「あまぐも!!」

偶然なのか予習してきたのか、いずれも正解だった。

それから、国際的な基準にならって10種類の雲を、次のように2種類に分類した
 層 状
 水平方向(横)に広がった雲
 かたまり状
 垂直方向(縦)に発達した雲
 1 巻 雲(すじぐも)
 2 巻積雲(うろこぐも)
 3 巻層雲(うすぐも)
 4 高層雲(おぼろぐも)
 5 高積雲(ひつじぐも)
 6 層積雲(うねぐも)
 7 乱層雲(あまぐも)
 8 層 雲(きりぐも)
 9 
  (入道ぐも、かみなりぐも)
10 積 雲(わたぐも)

 外に見える雲を分類するのは難しい。ある形からある形に変化する途中であったり、複数の雲が混在していたり、 高度も色も条件によって変化する。教科書や便覧に掲載されているような典型的な雲が見られることは少ない。本当に雲を掴むような説明であることは否めない。まあ、そんなこと言っても始まらないので、「さっそくプリントにスケッチしましょう!」

スケッチの手順
1 雲の高さを意識させるため、富士山を書かせる
 プリントの両端に標高のメモリを印刷しておくと良い


2 窓の外にある積雲わたぐもをスケッチする。高さは富士山の裾野付近、つまり、標高1000メートル程度である。また、積雲をスケッチするにあたって、教科書や理科便覧の写真も参考にさせると良い。

3 教科書や理科便覧の写真を見ながら積乱雲かみなりぐものスケッチ

4 2と3で、垂直方向に発達した雲を終了
  
  (上:2種類の垂直方向の雲をスケッチしたA君のプリント)

5 次に、水平方向に発達した8種類の雲をスケッチ

6 少なくとも15分は机間巡視。生徒は非常に熱心にスケッチすることだろう。ただし、スケッチといっても本の写真を写すだけだから大したことはないけれど・・・

◎ Bさんの学習プリント(下)
※ 上層の雲は氷(雪)でできている。


授業を終えて

 今日から、地学分野『気象』の学習である。1時間めはフィールドに出て観察、観測にしたい。校外の広々とした公園や、校舎の屋上で360度全天を見渡しながら雲を観察したかったけど、残念無念! 運動場も、建物が邪魔になって低空の雲が観察できない。結果として教室からの観察になった。それでも、4クラスで行った雲の観察では、たとえ快晴のような日でも、わたぐもうねぐもぐらいは見えることを発見した。もちろん、雨の日はいっぱいあまぐもがあるので嬉しい。

時間があまったクラスには、地上から観測できる雲の範囲(時間)を紹介した。

 位置が低い『あまぐも』は、2時間前と後の雲しか見ることができない。したがって、どんなに激しく雨が降っていても、2時間後に「ころっ」と晴天になるかも知れない。

 高度が高い『巻雲』では8時間前と後の雲が見える。

(上:Cさんの学習プリントから)

3 低気圧が接近する(天気が悪くなる)場合、雲に変化は上層→ 中層→ 下層の順である。

  

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