このページは、Mr.Taka 中学校理科の授業記録:化学 3年(2001年度)です

実験11 酸・アルカリを調べる
              
 2001 5 23(水)

 酸とアルカリの性質をまとめるだけでは面白くないし、BTB反応は次時にとっておきたいので、本時は小学校でもやっているかも知れない紫キャベツ液も使って、いろいろな水溶液を調べることにした。結果としては、単純だけれど、たくさんの綺麗で美しい色が現れて面白い1時間になった。

 これをきっかけに、酸とアルカリという相反する水溶液の2つの性質に興味を持ってくれれば良い。

<生徒が持参したもの>
・ 紫キャベツ

 → 近くの八百屋で品切れが続出した模様である

・ いろいろな水溶液
・ レモン、蜜柑などの果物
・ 石鹸水
・ 醤 油
・ 墨 汁
・ その他の水溶液


<授業の流れ>
1 酸とアルカリの性質をまとめる
・ リトマス液
・ BTB液
・ フェノールフタレイン液
・ 紫きゃべつ液
・ におい
・ 味
・ 手触り
・ 加熱した時
・ 電気を流した時
・ それぞれの例

2 生徒実験
(1) 紫キャベツ液を作る
<作り方>
 ・ 適当に千切って、
 ・ できるだけ少量の熱湯に入れ、
 ・ 煮汁を作り、
 ・ ろ紙を入れ、
 ・ 取り出したら、
 ・ 出来上がり。
(2) 紫キャベツ液で調べる。
(3) 赤リトマス紙で調べる。
(4) 赤リトマス紙で調べる。

(写真右:水の少なさに注目して欲しい。キャベツ本体からも水分が出てくる。できるだけ濃い色素を抽出するため、キャベツが焦げなければ、水無しで加熱しても良いくらいだ。)


(上:実験中の生徒用実験台。ろ紙で作った自家製試験紙が、いい感じで散らばっている。)

<学校で準備した薬品、水溶液>
・ 塩酸、酢酸
・ 水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
・ 石 鹸


(上:調べる水溶液や紫キャベツ液の濃度によって色が多彩に変化している。)

3 黒板への発表とまとめ
 実験が忙しいことと、色の変化が美し過ぎることから黒板への発表はどの学級も少なかった。

◎ B君の学習プリント
 ほとんどの生徒が学習プリントの裏面いっぱいに結果をまとめていた。

  ◎ C君の学習プリント
  非常に濃い紫キャベツ液を作ることができたので、色の変化が大きく美しい。

  ◎ Dさんの学習プリント
   感想の中で、タバコの灰がアルカリ性であることを指摘している。
   アラビア語で、灰のことをアルカリと言う。


<授業を終えて>
 「先生、最後に全部混ぜても良い?」これは無茶苦茶な質問のような感じがするけれど、実は大きなヒントが隠されている。つまり、強酸と強アルカリを混ぜるとどうなるか? 地上最強の水溶液が誕生するような気がするけれど、実際は、互いの性質を打ち消し合って中和する。生徒が質問したように全部混ぜてしまうのは非科学的だけれど、混ぜるものの性質を考えながら行うことは、非常に科学的です。

 次時は、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を使って中和反応を調べましょう。

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