このページは、中3地学/takaの授業記録2001 です

観察6 火成岩6種
                     2001 10 22(月)

 このページは2005年夏、4年前の記憶によって書かれたものです。また、画像資料として利用したのはCさんの学習プリントだけです。ほどんど学習内容だけなので、他の年度の学習記録観察14鉱物と火成岩の関係1年(2002年)なども参考にして下さい。

授業前に考えたこと
1 6種類の火成岩の標本をじっくり観察、スケッチする。
2 それらが体系的に分類できることを知るだけでなく、実感する。
3 生徒は、同じマグマであれば、結晶の大きさが違っても同じ種類の結晶であることを知っている。だから、本時は、マグマの種類を変えれば良い。具体的には、白いマグマ、灰色のマグマ、黒いマグマとする。
4 時間が許せば生徒同士で「火山岩当てクイズ」をさせたい。


授業の流れ
1 学習プリントの配付
(1分)

2 前時の復習
(4分)
(1) マグマが固まった岩石を火成岩という
(2) 火成岩は、火山岩と深成岩に分類される
(3) (2)の前者は斑状組織、後者は等粒状組織になる

図1 火成岩についてまとめたCさんの学習プリント

3 6種類の火成岩の紹介(10分)
(1) 中学校で覚えなければならない火成岩は6種類。
(2) それらは、組織と色合いの2つによって体系的に分類できる(表2)。
(3) (2)は実物を見せながら説明する。
(4) 火成岩の色合いは「マグマの色合い」によって決まる
(5) 火成岩の組織は「マグマが固まる場所(冷えるスピード)」によってきまる。
※ 火山の形を決定する要因として「マグマの温度」「マグマの粘度」を説明すれば、さらに、関連が出てきて面白くなるが、理解できない生徒が出てくる可能性が極めて高いので、さらっと流すか、次回に回した方が良い。

表2 火成岩の組織と色合いによる分類

火成岩の組織
火山岩 りゅうもんがん
流紋岩
あんざんがん
安山岩
げんぶがん
玄武岩

斑状組織
深成岩 かこうがん
花崗岩
せんりょくがん
閃緑岩
はんれいがん
斑れい岩

等粒状組織
マグマの色合い

白っぽい ←     (中 間)     → 黒っぽい

0

マグマの温度

低 い ←     (中 間)     → 高 い

マグマの粘度

高 い ←     (中 間)     → 低 い

4 生徒実習1:火成岩を順序よく並べる(5分)
(1) 6種類の火成岩を順序よく並べる
(2) できた班から挙手させ、先生が個別に確認する

生徒に考えさせるための確認方法
1 正解か不正解しか言わない
2 ヒントを求めて来たら、正解している岩石の数だけ教える
3 さらにヒントを求めて来たら、どれが間違っているを教える
4 それ以上のヒントはない。色合いと組織によって分類できることを再度確認する。
→ これだけのヒント、考え方の確認をすれば3分以内に全ての班が正解になる

5 生徒実習2:火成岩の観察、スケッチ(29分)する
(1) 上記4ができた班からスケッチを始めさせる
(2) 硫紋岩と花崗岩は、前時と同じですね
(3) 安山岩と閃緑岩は、輝石を含む
(4) 玄武岩と斑れい岩は、カンラン石を含む
→ スケッチのポイントが分かった生徒は意欲的にスケッチをするでしょう。90%以上の生徒は20分以上集中してスケッチをします。図3のように、Cさんも素晴らしいスケッチをしました。ポイントは、岩石の輪郭を書かないこと、そのかわり、岩石に組織を書くことです。それができた人は、6種類の岩石の「色合い」と「組織」が関連しあっていることをスケッチで表現できれば完璧です。


図3 本日のCさんの学習プリント

7 本時の感想、疑問、発見(1分)


授業を終えて
 ほどんどの生徒が満足した顔をしています。このことは、丁寧で美しいスケッチが証明してます。あとは、家庭で復習するだけですね。それから、火成岩当てクイズはすることができませんでした。あっと言う間に時間が過ぎてしまったからです。

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