このページは中学校1年理科『生物』/takaの授業記録2002です |
観察2 タンポポの花
2002年4月26日(金)
1年1組教室(授業参観)
今日は私のクラスで授業参観をおこなうことになったので、1時間だけ内容を入れ換
え『タンポポの観察』とした。後半から、保護者の方もいっしょに観察していただい
た。参観者は17人だった。
(上:授業のようす)
<授業の流れ>
1 タンポポの花を持ってくる
2 タンポポを観察し、集合花であることを確認する
・ 花を2つに引き裂き、子房(種子)を観察する
・ プリントに添付し、まとめる
(上:A君の学習プリント)
・ タンポポの内部と外部が分かるように添付してある
(上:B君の学習プリント)
・ 持参したタンポポは、受精をおえたものなので花弁に元気がない
・ 種子とわた毛の関係に着目している
<タンポポの引き裂方>
1 両手で、花の付け根の部分(総ほう)をもつ
2 そのまま軽く押しつぶす
3 ゆっくりと引き裂く
4 そのまま茎も引き裂く
3 持参したタンポポの種類を調べる
・ 『総ほう』で区別させる
→ そりかえったもの: 西洋タンポポ(外来種)
→ そりかえっていないもの: 日本タンポポ(在来種)
・ 理科便覧を見て、タンポポにはたくさんの種類があることを知る
・ 西洋タンポポを持参した生徒は7割、日本タンポポ3割、両方は数人だった。
また、シロバナタンポポ(ニホンタンポポ)を持参した者はいなかったが、見た
ことある生徒は数人いた。
・ 2種類持参できなかった生徒には、採取し添付することを(自由)宿題とした。
(上:Cさんの学習プリント)
4 タンポポの1つの花を調べる
・ 1つの花を取り出す
・ プリントに添付する
・ 拡大図をスケッチする
(上:Dさんの学習プリント)
・ 柱頭が2つに分かれていること観察し、スケッチする
・ 子房を確認する
・ 雄しべがどこにあるか調べる
・ 花粉が出ている場所に着目させる
→ 花粉はたくさんでてているが、その出場所を確認するのは難しい
→ 黒板にスケッチし、確認させるようにする
・ 花弁の先端がいくつに分かれているか観察する
<生徒のやりとり>
「じゃあ、次は花弁だけど、先端はいくつに分かれている?」
「・・・」
「ツツジは5つの花弁がひっついたけれど、タンポポはいくつかな?」
「5つ」「4つ」
「答えはひとつしかないよ。正解は4か5か6です。」
「5」「6」「4」
「それでは、聞いてみます。4つだと思う人? 5つだと思う人? 6つだと思う人?」
「答えがばらばらですね。それではいけないのでルーペで観察しようか。」
・ ルーペの使い方を知る
(上:ルーペで観察する生徒)
◎ ルーペの使い方
学校のルーペのレンズは3枚あったので、次のように指導した
1 レンズを3枚バラバラに離して持たせる
2 腕を伸ばして遠くの景色を見させる
3 逆さまに写っていること確認させる
4 レンズを1枚重ねる
5 1枚と2枚の違いを発表させる(2枚の方が小さい)
6 レンズの組み合わせをかえて再確認させる
7 ゆっくりレンズを3枚重ねにさせる
8 とても小さくなったことを確認させる
9 ルーペのレンズを2枚しまい、机に置かせる
10 次に、肉眼で自分の指の指紋を観察させる
(メガネをかけている生徒ははずす)
11 だんだん指を近づけ、その限界に挑戦させる
(中学生なら約8センチ、老化すると長くなる)
12 限界になったら、その間にルーペを持ってこさせる
13 2倍のレンズなら2倍になることを知らせる(物体との距離は4センチ)
(上:Eくんの学習プリント)
◎ F君の学習プリント
◎ Gさんの学習プリント
<評価基準>
1 自然事象への関心・意欲・態度
A 2種類以上のタンポポを持参することができる。または、
授業後、宿題として採取しプリントに添付することができる
B 1種類のタンポポを持参することができる
2 科学的な思考
A タンポポの花について独自の視点から考察することができる
3 実験・観察の技能・表現
B タンポポの花を正しい順序で観察し、まとめることができる
B ルーペを正しく扱うことができる
4 自然事象についての知識・理解
授業を終えて
保護者の方も楽しんでくれたと思う。あとは、宿題「日本のタンポポとセイヨウタンポポの2種類を探してプリントに添付する」をしてくれるかどうか。また、今日は私自身、緊張していないつもりが簡単な間違いをしてしまい恥ずかしい思いをした。付録:種子を遠くまで飛ばそうと最後の力を振り絞って茎を伸ばしたタンポポ(写真10)
写真10 背を伸ばして種子を飛ばそうとする校庭のタンポポ
観察1花のつくり |
実習2いろいろな花 |