このページは中学校1年理科『化学』/takaの授業記録2002です

 実験15 飽和水溶液と再結晶
              
                   2002 9 27(金)
                   第2理科室

  自宅から食塩(40グラム)とペットボトル(100〜300ml)を持参させる。
  理科室で飽和食塩水溶液を作っあと、それを自宅に持ち帰り、あとは自由研
  究として食塩の結晶づくりをさせる作戦である。

  (上:ペットボトルの中に飽和食塩水溶液を作る)


 <授業の流れ>
 1 飽和水溶液についてまとめる

  
  (上:A君の学習プリントから)

 2 溶媒と溶質、水溶液についてまとめる
 

  (上:Bさんの学習プリントから)
  
  (上:Cさんの学習プリントから)

  <演示実験:食塩の溶解>
  1 200mlビーカーに食塩30グラムを入れる
  2 それに水をいれて200mlとする
  3 ガラス棒でかき混ぜる
  4 白色になった水溶液を観察させる
  5 発問「もっとかき混ぜると透明になると思いますか?」
  6 さらにかき混ぜて透明になったものを観察させる
  7 別な200mlビーカーに水を入れる
  8 2つのビーカーを黒板のサンの上に置き、授業の最後に再確認させる

  

 3 演示実験『硫酸銅の拡散』
  <手順>
  1 教科書を見ながら拡散について説明する
  2 100mlメスシリンダーに硫酸銅30gを入れる
  3 それに水を静かに入れて合計100mlとする
  4 溶けていない硫酸銅を観察する(→ 画像のページ)
  5 メスシリンダー上部にできた『透明な青』の硫酸銅水溶液を観察する
  6 理科係を責任者として、教室で継続的な観察をさせる 
  
  (上:Dさんの学習プリントから)


 4 メスシリンダーの使い方
  ・ メスシリンダーは水平な台の上に置く
  ・ 目と目盛りの高さを合わせてから読む
  ・ 表面張力は無視する
  ・ 目盛りは1/10まで読む
  
  (上:E君の学習プリントから)

 5 食塩の飽和水溶液をつくる
  <手順>
  1 電子てんびんで食塩の質量を正確に計りとる
   → 食塩の量がたらない生徒は、水の量を減らすように指示する
    そのときの分量は各自に計算させる

  
  (上:水温20度Cのとき、食塩は35.8グラム)

  2 食塩をペットボトルに入れる
  
      (上:ばらばらこぼしながら入れる生徒)

  3 メスシリンダーで水を正確に計りとる
  4 水をペットボトルに入れる
  
  5 栓をしてふる
  6 透明になったら出来上がり

 6 再結晶の方法をまとめる
   教科書を使って説明したあとは、家庭実験とする。
  (上:F君の学習プリントから)




 <評価基準>
 1 自然事象への関心・意欲・態度
  A 自宅から食塩とペットボトルを持参することができる
  B 自宅から食塩、または、ペットボトルを持参することができる

 2 科学的な思考
 3 実験・観察の技能・表現
  B 正しくメスシリンダーで水を計ることができる
  B 食塩の飽和水溶液を作ることができる

 4 自然事象についての知識・理解
  B 飽和水溶液について正しく理解できる
  B 再結晶の作り方を


 ◎ E君の学習プリント

  ◎ Gさんの学習プリント
 
  (上:E君とGさんは学級が違うの授業内容が若干異なります)
   が、後日内容を調整します。
 


  授業を終えて
  食塩を水に溶かすだけの実験であっても生徒は嬉々として行っている。全く新しい
  高度な実験よりも、今回のように単純な操作は日常生活を科学的に再認識でき、か
  つ、新鮮な発見ができるからだと思う。単純な実験を侮ってはいけない。小学生と
  は違う視点でそれぞれに何かを見つけているはずである。例えば、下の写真を見る
  と、左は透明になっているが右は白濁している。これは、乾燥剤『炭酸マグネシウ
  ム』がはいっているからで、さらさらの高級『食卓塩』は不純物入りであることが
  一目瞭然となる。数日放置すれば、乾燥剤は沈澱し透明な食塩水を得ることができ
  る。
  
  

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