このページは中学校1年理科『化学』/takaの授業記録2002です

 実験16 1円玉の密度
              
                   2002 10 1(火)
                   第2理科室

  今日は1円玉を使ってアルミニウムの密度を測定します。

  さて、その前にみなさんも次の問題を考えて下さい。
  「鉄と発泡ポリスチレンでは、どちらが重い?」
  答えは授業の中で紹介します。


  (上:メスシリンダーを使って体積を測定)


 <授業の流れ>
 1 鉄と発泡スチレインの重さについて考える

  → 冒頭の問題の答えです。

  (上:Aさんの学習プリントから)

   どうです? みなさん正解でしたか?

 2 いろいろな物質の体積と重さについて調べる
  ・ 理科便覧150ページの表を参考にさせる
 
  → 「同じ大きさの『金』と『水』を比較すると重いのはどちら?」と発問すると
   「水の方が重い!」と答える生徒が70%いる。同様に、同じ大きさの『水』と
   『アルミニウム』を比較させると、「水の方が重い!」と50%が回答する。日
   常生活で水は重いものとして体験し、牛乳当番も重い仕事をする当番として経
   験している。また、1円玉については他の硬貨と比較した場合、一番密度が小
   さいので「水よりも軽い!」と勘違いしてしまう。

 3 1円玉の密度の測定
  <重さ>
  ・ 重さ= 枚数(1枚= 1グラム)
  ・ 電子てんびんで確認、測定する
  <体積>
  ・ 体積= 増えた水の量
  ・ 初めの量は適当で良い
 
  (上:水の体積を正確に読み取る)
  生徒に、次の2点を<失敗する方法>として紹介した。
  1 1円を入れる時に水が飛び散ってしまう
   → メスシリンダーを傾けて静かに入れる
  2 1円と1円の間に空気が入ってしまう
   → 時々、とんとんとんと机に叩いて空気を追い出す

 4 測定結果を黒板に発表する
  写真撮影を忘れてしまったが、班ごとに<重さ>と<体積>を板書させた
代表者 1円の数(枚) 重さ(g) 体積(cG)
増えた水の量
密度
. . . . .
. . . . .


        (上:B君の学習プリント)

 5 1円玉の密度を計算する
  密度の計算方法を確認した後、それぞれの班の結果を教師が電卓で計算した。
  小数点第2位を四捨五入した。
  密度= 重さ÷ 体積
  注意: 本当は『重さ』ではなく『質量』であることは、次時で説明する
     ただし、上のB君のクラスでは時間があったのでここで説明した

  → 電子てんびんで測定した重さは小数点第2位まで発表されている
  → それに比べて、メスシリンダーで測定した体積はおそまつな精度である

 6 合格の印をもらう
  密度=2.7になった班を合格、2.5-2.9の班を△合格とした。




 <評価基準>
 1 自然事象への関心・意欲・態度
  B 1円玉を10枚以上持参することができる

 2 科学的な思考
 3 実験・観察の技能・表現
  A アルミニウムの密度=2.7を実験から求めることができる
  B アルミニウムの密度を測定誤差= ±0.2で求めることができる
  B メスシリンダーを使って正確に1円硬貨の体積を測定することができる

 4 自然事象についての知識・理解
  B 密度の意味を正しく理解できる

 ◎ Cさんの学習プリント


 ◎ D君の学習プリント
  ・ 発見・感想を読んでください。

 ◎ E君の学習プリント



  授業を終えて
  班によって使用した1円玉の枚数が違うので、その数(重さ)はいくつでも結果(密度)
 が同じになることを気付いてくれたと思う。なお、生徒には100枚持参するように指示し
 ておいたが、実際に使用したのは20-50枚が多かった。また、上のE君の学習プリント見
 れば分かるように、体積を1mlの誤差で測定してもある程度の結果が得られる。

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