このページは中学校1年理科『地学』/takaの授業記録2002です

実験6 地層をつくる岩石(堆積岩)1
              
                   2002 10 28(月)
                   第2理科室と校庭

 これまで地面の下は地層があることを学びましたが、生徒の意識の中では柔らかい土のようなものです。今日は、長い年月をかけて固まり、地層が岩石そのものであることを学習します。粒の大きさに着目して、礫岩・砂岩・泥岩を調べますが、授業の後半では教室から飛び出して、その辺りに転がっている岩石から探し出してもうことにします

学習内容
1 地層は長い年月をかけて固い堆積岩になる
2 堆積岩は2種類の方法によって分類できる
 方法1: 粒の大きさ
 方法2: 粒の成分
3 ほどんどの粒はマグマからできた火成岩が侵食・風化したものである


(上:左から礫岩1つ、砂岩2つ、泥岩3つ)


授業の流れ

1 堆積岩の分類

 ・ 堆積岩は、大きく6つに分類される
 ・ 粒の大きさにより3つ、粒の成分により3つ

 
2 粒の大きさによる分類
礫 岩 砂 岩 泥 岩
粒の直径が2mm以上 0.06〜 2mm 0.06mm以下

※ これは前時に学習した通りです

指導上のポイント
 「スケッチしなさい」と指示すると、多くの生徒が岩石の輪郭やかげに注意して書きます。しかし、ここで着目させたいのは岩石をつくっている粒の大きさです。ハンマーで岩石を割れば、外形は変わってしまいますので、変わらないものは何か考えながらスケッチさせるようにして下さい。


(上:Aさんの学習プリント)

3 礫岩・砂岩・泥岩を探す
・ 校庭で探す
・ 理科室から礫岩・砂岩・泥岩の標本を持ち出し参考にさせる
・ 間違えた石はもとの位置にもどす
・ 石を投げない
・ 適当な大きさのものをプリントに添付する


評価基準
1 自然事象への関心・意欲・態度
 A 校庭で礫岩、砂岩、泥岩を探しプリントに添付することができる
 B 3種類のうち2種類を探してプリントに添付することができる

2 科学的な思考
 A 岩石の種類を、その結晶構造から区別することができる

3 実験・観察の技能・表現
 A 校庭で礫岩、砂岩、泥岩を探しプリントに添付することができる
 B 3種類のうち2種類を探してプリントに添付することができる

4 自然事象についての知識・理解
 B 礫岩、砂岩、泥岩を区別する方法を指摘することができる


授業を終えて
 例年、1時間で終えてしまう内容を2時間かけて学習した。

 校庭で岩石を探したが、玄武岩と泥岩の区別が難しかった。岩石の結晶構造を比較した時、小さくてもはっきりした結晶になっているものは玄武岩(安山岩)であり、結晶らしきものの輪郭が丸くなっているものは川を流れてきたのだから砂岩(礫岩、泥岩)となる。また、セメント岩(工事中にできたもの)もたくさんあったが、これは人工的な礫岩として説明にするのに役立った。


(上:セメントの上に置かれた礫岩のようなセメント岩)

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